東川町在住の写真家 大塚友記憲さんが写真集を出版

残雪にダケカンバの新緑が映える春、チングルマの黄色い花が揺れる夏、紅葉が山裾に広がる秋、雪に風紋が浮かび上がる冬―。東川町在住の写真家、大塚友記憲(ゆきのり)さんが、四季折々の表情を見せる大雪山の魅力が詰まった写真集「ブラボー！大雪山」を出版しました。

大塚さんは千葉県出身。20歳の時に旭岳温泉に住み込みで働いたのを機に登山を始め、好きだった写真を撮るようになりました。本格的に写真の勉強をしようといったん東京の写真学校で学びますが、離れてみて改めて北海道の魅力に気づき、東川への移住を決意。自然ガイドとしても働きながら、旭岳を中心に一市九町にまたがる大雪山の姿を見つめてきました。

通算15年ほどかけて撮りためた作品の中から、変化に富む大雪山の四季を130点にわたり紹介しています。なかにはドローンを駆使した壮大な作品も。大塚さんは「同じ景色には二度と会えないので、一期一会を記録しておきたいと思いました。同じ場所に通い続けているからこそ見える景色があるはずです。それは近くに住んでいる私たちのメリット。地元の人、特に子供たちにこの恵まれた自然環境を知ってもらえたら」と話します。

作品には撮影した日時を記し、撮影地点を地図でも紹介しています。また、高山植物や動物の解説や山の命名に関する歴史、自身の感じたことなども書き添えてあり、大雪山のことを知るガイド本としても活用できそうです。「写真が好きな人だけでなく、大雪山に行ってみたいと思う人にも楽しんでもらいたい」と大塚さん。

B5判、200ページ、価格は税別3000円。コーチャンフォーや道の駅ひがしかわ道草館などで扱っています。問い合わせは旭岳ビジターセンター(電話0166・97・2153)へ。