日本好きのイタリア青年が
新しい宝探し絵本を出版

イタリア在住のイラストレーター、アレッサンドロ・ビオレッティさん＝写真左＝が絵本「みつけてアレくん！せかいのたび」(小学館出版、税別1300円)を出版しました。

アレッサンドロさんはトリノ生まれの28歳。幼いころ日本の写真集を見て以来、その魅力に惹かれ、独学で日本語を勉強するなど大の日本好きに。絵本の出版はツイッターの「日本で本を出したい」というつぶやきから、デビューが実現しました。

絵本は、自身がモデルの主人公・アレくんがパスタのはしごで世界を旅する物語。「じっくりと見る絵本を作りたかった。何がいるかな？と親子で会話をしながら楽しんで眺めてほしい」と話すように、緻密なイラストの中から宝探しをする仕掛けを加えています。故郷イタリアから始まり、日本、中国、ブラジル、ロシアなど世界12カ国をめぐるアレくんを探しながら、日本は印籠、イタリアは魔女、ロシアはマトリョーシカなど各国にまつわる宝物も見つけ出していきます。ページをめくるごとに国の違いや特徴がわかり、人々の豊かな表情、お茶目な仕草など微笑ましい人間模様も細やかに描かれています。

風合いのあるイラストはすべて手描きで、鉛筆と5色のアクリル絵の具だけで表現しています。「納豆、梅干も大好き」と流暢な日本語で取材に答えるアレッサンドロさん。5月から念願の日本移住が決まり、「絵本や挿絵など幅広く日本で活動できたら」と話します。問い合わせは出版元の小学館(電話03-5281-3555)へ。