眺めるほどにイメージ
膨らむ銅版画展

東京在住の銅版画家、岡田まりゑさんの新作版画展が、北の嵐山梅鳳堂ギャルリアンヴォル(旭岡2)で開かれています。

黒や茶色の濃淡で表現されることが多い銅版画ですが、岡田さんの作品ではミルクティーのようなベージュ、深い森のような緑、どこかノスタルジックな気分にさせる朱色など、豊かな色が目に飛び込んできます。特筆すべきは中間色の繊細さ。研究を重ね、多彩な色を表現する技法を確立しました。今回は、銅版画とドローイングとコラージュを融合させた立体感のある作品など、合わせて約30点を展示販売しています。

「自分の経験や思いなどを重ねて自由にストーリーを広げたり、日々眺めてその人なりの発見をしてくれたりするとうれしいです」と岡田さん。色の重なりや広がり、モチーフの形や配置など、眺めれば眺めるほど作品の世界が広がります。「朝もやに」「いくつもいくつも」「忘れないために」など詩的なタイトルも印象的。

入場無料、7月20日(月祝)まで。月・火・水曜定休、7月20日は営業。問い合わせは同店(電話0166-54-3868)へ。