音のない世界で生きる人生
松橋英司さん講演会

　函館市出身で、聴覚障害を持ちながらも歯科技工士として働き、母校の筑波大学の非常勤講師として歯科技工の指導を行う松橋英司さん＝写真＝の講演会が、10月3日(土)午後1時から旭川市大雪クリスタルホール(神楽3ノ7)2階で開かれます。

　松橋さんは生後3ヶ月で聴覚を失いました。自分が話す声も聞こえず、どう発音しているのかもわからず、「なぜ耳が聞こえない人生なのか」「人は何のために生まれてくるのか」を問答する日々を過ごしていましたが、ある人物との出会いが転機となって、聴覚障害と向き合い、生きる意味を見出します。

　自身の著書でも、聴覚障害を背負ったから不幸なのではなく、「聴覚障害を背負ったから不幸になった」と思う心こそ不幸だとわかったと語る松橋さん。耳が聞こえないからこそ果たしたい使命があると、全国各地、さらにはアメリカでも精力的に講演活動に取り組んでいます。

　当日は、どのようにして自分の人生と向き合い、障がいというハードルを乗り越えることができたのかを、自らの言葉で話します。「ひたむきな松橋さんのお話しを聞いて、一人でも多くの方に勇気と希望を持ってもらい、人生の糧にしてもらえたら」と同講演会実行委代表の佐古さんは話します。入場料は一人1000円、中学生以下は無料です。問い合わせは佐古さん(電話080-5830-3589)へ。