肖像画江上コレクションで
旭川近現代史を振り返る

旭川市博物館(神楽3ノ7、大雪クリスタルホール内)はあす3日(火祝)から、明治中期から戦後の旭川郷土史に足跡を残した100人の肖像画を展示する企画展「風雪の90年　旭川の100人・江上コレクション」を開きます。

展示される肖像画は、昭和55年、当時の北海タイムス旭川支社が旭川の歴史に功績を残した人物の記事を連載した際に添えられたもの。歴史的人物の肖像画家として著名な馬堀喜孝さんの手によって、戦前から戦後にかけての旭川を代表する政治、経済、文化、スポーツの各分野で活躍した人物が生き生きと描かれています。これら肖像画は、こどもクラブの創業者としても知られる札幌市の美術コレクター・江上壽幸さん(2015年紺綬褒章受章)が散逸を防ぐために一括して収集。昨年、全点を旭川市博物館に寄贈しました。

企画展では、作家の三浦綾子さんや初代郵便局長や町長を務めた奥田千春さん、音楽大行進の生みの親である町井八郎さん、北海道の廃娼運動に尽力した佐野文子さん、来年生誕100周年を迎えるロシア生まれの投手・スタルヒンさんらの肖像を、前半と後半に分けて50点ずつ展示します。「各人の略歴はリーフレットで紹介します。100人の面影を偲びながら、往時を振り返っていただければ」と学芸員の岡本さん。

来年1月17日(日)まで。11月3日は博物館の特別イベント「アイヌ文化に親しむ日」も同時開催します。入館料をはじめ、お守りや小刀作りなどのワークショップもすべて無料です。4日以降は入館料(大人300円)が必要。12月14日から18日までは、展示資料の入れ替えのため一時休展します。問い合わせは旭川市博物館の市川さんか岡本さん(電話0166-69-2004)へ。