映画の自主上映会を実施する映画サークル、旭川映画村は100回目の例会として、11月29日(日)にシアターカンダ(旭川市3ノ8、神田館3階)でインド映画「めぐり逢わせのお弁当」の上映会を開きます。

旭川映画村は、1991年にアメリカ映画「12人の怒れる男」の上映会を皮切りに、洋画・邦画を問わず独自の視点で選んだ味わい深い映画を上映してきました。はじめは50年代から70年代の日本やアメリカの映画、90年代後半にはイラン、タイ、ブラジルなど旭川ではなかなか上映されない国の作品も紹介し、さまざまな国の文化、習慣、家族のあり方、そして時には内戦がもたらす悲劇などを映画を通して伝えてきました。

今回の物語はインド・ムンバイが舞台。弁当配達サービスの偶然の配達ミスにより、弁当を通じて倦怠期の人妻と定年間近の初老の男性とが交流を深めていくもの。近年はメールなどデジタルな交流が盛んな中、あえて弁当箱の中で、見知らぬ相手同士で文通をするというアナログな交流を続けていきます。手紙に綴られる一文一文がぬくもりにあふれ、見る人たちの心を温かく包みます。

「インド映画といえば主人公が歌って踊る華やかな作品を思い浮かべるかもしれませんが、今回のようなヒューマンドラマも見ごたえがあります。インドの映画文化の幅広さを実感してもらえると思います」と代表の多田裕哉さん。「これまで25年間にわたり自主上映会を続けてきて、多くの映画ファンとめぐり逢い、感動を分かち合い、地域の映画文化の裾野を広げていくことができました。そんなさまざまな『めぐり逢い』に対する感謝の気持ちを込め、100回記念としてこの上ない作品を選ぶことができたと思っています」。

上映時間は午前11時、午後1時半、午後4時の3回。料金は当日1500円(前売り1200円)、高校生以下は当日のみ1000円。チケットは市内冨貴堂各店、シーナ、ルミネ東光などで取り扱っています。問い合わせは旭川映画村(電話0166-23-3623)へ。