世相映す年賀状・ハガキ展
旭川ゆかりの文化人の一枚も

　旭川文学資料館(常磐公園内)は現在、「年賀状・ハガキ展」を開いています。郷土資料の収集家として知られる市内在住の百井昌男さんが収蔵している多数の年賀ハガキの中から、時代別、作風別に厳選したおよそ1500点を掲示しています。

　干支に限らず描かれたイラストや版画からは送り手それぞれの個性が感じられ、添えた一筆に世相を感じさせるものも。「年賀状は、郵便制度の発足と共にはじまったと思われることも多いのですが、実際には平安時代頃には年始の挨拶をやりとりする習慣があったようです」と企画担当の沓澤章俊さんが話すように、江戸時代の飛脚が届けた書状や専用箱といった貴重な資料からも当時の様子がうかがえます。

　一角には彫刻家の佐藤忠良さんや作家の小熊秀夫さん、抽象画家の難波田龍起さんら旭川にゆかりある人物の手によるハガキも展示されています。文化人らしい粋で見ごたえのあるデザインはひとつの芸術作品としても楽しめそうです。

　観覧無料。2月13日までの午前10時から午後4時。日・月・祝は休館ですが、旭川冬まつり期間中は開館します。問い合わせは同館(電話0166-22-3310)へ。