4WAYで使える屋台
ウッドデザイン賞で奨励賞

　旭川市内でインテリア雑貨やオーダー枕の販売、トドマツを活用するプロジェクトを展開する株式会社北海道ポットラック(旭川市1ノ10)が、林野庁が後援する「第一回ウッドデザイン賞」で奨励賞を受賞しました。

　ウッドデザイン賞は、木のよさや価値を再発見させる優れた製品や取り組みを表彰するもので、審査委員長には科学技術ジャーナリストの赤池学さん、審査員には建築家の隈研吾さん、アーティストの日比野克彦さんなど第一線で活躍する人々が名を連ねています。同社は全国800点以上の応募の中から、最優秀賞1点、優秀賞9点に次ぐ、奨励賞30点の中に選ばれました。

　同社が展開するのは、道産トドマツを使った機能的な屋台で、同社が立ち上げたブランド「CONITURE(コニチャー)」の製品。トドマツは北海道の人工林の約半分を占め、戦後植林されたものが大量に伐期を迎えています。しかし、木肌が柔らかくて傷がつきやすく、家具のまちと言われる旭川でも木工品には敬遠されてきました。同社では製材工場や建具職人、デザイナーらとプロジェクトを発足し、軽さに目をつけた、運搬しやすく組み立てやすい屋台をデザインしました。ベンチやテーブルとして日常的に使用できるので、保管場所に困ることもありません。イベント時には屋台、有事には仮設ベッドにもなるという4つの機能を兼ね備えています。

　一昨年に実施された「北の恵み食べマルシェ2014」をはじめ、市内の各種イベントでも同社の屋台が活用され、幅広い世代の人々と森とをつないでいます。「トドマツの屋台をきっかけに、森とくらし、森と企業などがつながり、地域の資源をうまく循環させていくことができるといいですね。今後は屋台のレンタルや、家庭で楽しめるDIY製品も増やしていく予定です」と同社代表の前田あやのさんは話します。問い合わせは同社(電話0166-26-5878)へ。