家具を暮らしのパートナーに
コンセプトルームをオープン

ことし創業30周年を迎えた(有)インテリア北匠工房(東神楽町北1条西4丁目、工業団地内)が、新たな企業ブランドを表現する場として、同社2階にコンセプトルームをオープンしました。

同社は旭川家具をけん引する一社、匠工芸の創立メンバーにして工場長を務めた吉村純一さんが1987年に独立・創業した家具メーカーです。長年培ってきた経験と技術に、この頃は外部デザイナーの発想を借りて、素材やスタイルに現代的な味を加えています。

30周年の節目を機に、新たな企業コンセプトに「ライフパートナー」を打ち立てました。企画開発担当の吉村浩平さんは、この裏には一つの反省があったといいます。「10年前にソファを購入してくださったお客様に、昨年メンテナンスのご案内をさし上げました。ところが、生地が痛んですでに捨ててしまったといわれてしまって」。旭川近郊で作られる多くの家具は職人が手塩にかけた一生物。「ただしそれは定期的なメンテナンスをしてこそ。それを理解していただくこと、最適なタイミングをお知らせすることといった努力がうちに足りていなかった」と振り返ります。失敗から学び、9月からは会費制のメンバーシップ制度をスタート。1年に1回の定期ケアで、家具を磨き直したり生地を張り直したりとメンテナンスを徹底します。

同時に、倉庫だったショールーム2階の一室を改装。モルタルやコンクリートでラフに仕上げた空間に、ウォルナット材の自然な節や濃淡を生かしたソファ、重厚な一枚板と鉄足を組み合わせたテーブルなど新シリーズを展示しています。「空間ごとゆっくり味わっていただけるよう少数を厳選しています。うちの家具を暮らしのパートナーとして迎え入れていただけるか、まずは見にきてほしい」と浩平さん。午前9時から午後5時。問い合わせは同社(電話0166・74・4890)へ。