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- 「大人は先回りせずにちょっと待ってみてほしい。その裏には子供の思いがいっぱいあるはず」と青木さん。そのヒントが詰まった一冊です
旭川市在住の元教員・青木久美子さんが、子育てエッセイ本「大人が忘れかけた子どもの世界」を出版しました。約40年に渡る教職の経験をもとに、言葉をまだ十分に話せない子供とのコミュニケーションについて綴っています。
青木さんは、主に耳が聞こえづらい0歳から2歳までの子供を支援する聾学校の乳幼児教育相談の仕事を担当していました。多くの親子と接するうちに、自分の思いをうまく他者へ伝えられない子供との意思疎通には、大人が子供の思いを受け止めることが大切だと気付きます。
我慢できない、泣きわめく、時には家族に暴力を振るう…親ですら困り果てるようなケースでも、「目を合わせて気持ちを受け止めてあげたら、どんな子供でも安心して心を開き、こちらの話にも耳を傾けるようになります。そうするとコミュニケーション力、つまり言葉が伸びるんですよ」と青木さんは言い切ります。
退職後も自宅で、言葉が遅いと悩む親子の相談に乗ったり、講演活動を行ったりしています。この経験が世の中の役に立てばと、3年ほどかけて書き溜めた原稿を今回一冊の書籍にまとめて出版しました。
ミカンの受け渡しを通して初めて自分の思いを伝えることができた男の子のエピソードや、子供同士の他愛ないケンカが共感する心や協調性を育てたワンシーンなどを通して、子供への言葉のかけ方や接し方について、平易な文章で提案しています。「言葉は生活全般に関連する大切なものです。大人の関わり方ひとつで子供の可能性は広がります。子育てに悩むお父さんお母さん、子供の教育に関わる人に読んでもらい、ひとつでも毎日の生活の中で取り入れてもらえたらうれしいですね」。
税込1080円。市内のジュンク堂とコーチャンフォーで取り扱っています。問い合わせは青木さん(電話090・1307・3755)へ。