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毎年、新たな機能を載せて登場する手帳の数々。秋は各メーカーが様々な新作を発表します。旭川で手帳販売に力を入れる3店にトレンドや注目を聞きました。
まるで自分の履歴書
豊富な手帳を並べるコーチャンフォー旭川店(旭川市宮前1条2丁目)は、今年も9月中頃には入荷予定商品がすべて出揃っていました。
サブマネージャーの藤川さんに今年のキーワードを聞くと「カスタマイズ」とずばり。「スケジュール管理という従来の使い方から、睡眠や食事を記録するライフログ、アイデア帳や日記など多様な使い方が加わっていて、目的に応じて使い分けられる自由度の高さが人気のようです」。
- ❶ジブン手帳(税込4104円)は、「一生使える」がコンセプトの目的別3分冊スタイル。夜勤にも対応する24時間表記。家系図や、40年先までのライフプランも書き込めます
❷とにかく安さが魅力のキャンパスダイアリー(税込400円~)。専用カバーやメモパッドでカスタマイズする人が多く、ビジネスとプライベート、2冊持ち派に選ばれています
藤川さんイチオシの「ジブン手帳」を見てみると、スケジュールやお金の計画など1年間を記録する〝ダイアリー〟、家計図や自分年表、人生でしたい100のリストなど一生使えるデータをまとめた〝ライフ〟、レシピや思いつきを書き留める〝アイデア〟と、3種類に分冊されています。
一方、丸善文具館(旭川市1条通8丁目、フィール5階)では、コピーライターの糸井重里さんが手掛け、今や大定番となった「ほぼ日手帳」の「weeks」が人気。薄くて軽い、長財布と同じスリムなサイズながら、見開き一週間タイプで見やすく、メモスペースが126ページ分と多いのが特徴です。公式サイトで愛用者の使い方を見ると、日記やスケッチ、写真のコラージュなど思い思いに楽しんで活用しているのがわかります。
ターゲットは女性?
- ❸ほぼ日手帳weeks(税込2160円~)。「ほぼ日刊イトイ新聞」から厳選したメッセージも掲載しています
❹できたこと手帳(税込1598円)は、話題の書籍「できたことノート」の手帳版。自己肯定感を高めてくれそう
❺不要な記憶を無理なく消去する、ネイティブハワイアンの伝統的な問題解決法「ホ・オポノポノ」を元に作られた手帳(税込1836円)
丸善文具館では、女性をターゲットにしたカラフルな手帳を多く投入しています。中でも、毎日をポジティブに過ごせる工夫が光る商品に注目です。
「できたこと手帳」はスケジュールのほか、その日できたことを書き留める一冊。また悩み多き人におすすめなのが「ホ・オポノポノ手帳」。辛いこと、悲しいことをページの一部にある「今日のクリーニング」コーナーに書き込み、切り取り線で破りとって捨ててしまえる仕掛けがユニークです。
ビジネスマン向けの機能的な商品が中心の未来屋書店旭川駅前(旭川市宮下7丁目、イオンモール旭川駅前3階)でも、女性客の増加を感じています。「美しいデザインやシャレがきいたものは、ほとんど女性が買って行きますね」と売場担当者。
- ❻ベストセラー絵本シリーズ「ノンタン」から、かわいらしいイラストを抜粋したノンタン手帳(税込1728円)
❼コアなファンが多いポケットダイアリーオジサン(税込1296円~)。でもオジサンというより、上品な紳士?
❽色鮮やかな写真が印象的な蜷川実花ダイアリーダブルマンスリー(1296円)
独特な風貌と憎めないキャラの「オジサン」は、ページのいたるところでお習字したり足湯に浸かったり、クスッと笑えるイラストに癒されると支持されています。さらに学生から子育て世代まで幅広い年齢層に人気なのが「ノンタン」。「子供のころ好きだった!」と買っていく人にとって、お馴染みの絵本そのままのデザインが嬉しいポイントです。
「スマホを活用する人は増えましたが、手帳全体の売り上げはまったく落ちていません」と根強い人気を語るコーチャンフォーの藤川さん。単純なスケジュール管理やToDoリストはデジタルに任せる反面、書くことで情報を整理し深めたいとき、イラストや図を描き込みたいときなどに、アナログの真価が発揮されるようです。あなたは来年、どの手帳と過ごしますか?
手帳賢人に聞く 「これが私の使い方」
相棒よ…これからもいつも一緒だ
小城会計事務所 税理士 小城公明さん
いまの手帳は20年以上前から愛用しています。カバーの革とか、相当年季入ってるでしょ。バインダー式のシステム手帳なので、カレンダー部分と、メモのページを毎年差し替えて使用しています。カレンダーは過去2年分は残していますよ。「スマホの方が便利だよ」とすすめられるけれど、私は断然アナログ派。単に使いこなせないだけって話もあるけど(笑)。
講演や本、海外視察などで見聞きしたり、感じたことは、すぐにメモにまとめています。自分なりに消化して、言葉として書き出すことで、ものごとの理解が深まる。書くことで思考能力が高まるしね。
このほか、気になった新聞の切り抜きや、写真などもはさんでいます。年1回、こうしたメモや資料を整理して、捨てるものは捨てる。人脈や情報のたな卸しをしています。
この手帳は単なるスケジュール管理のための道具ではなく、私の頭の中の写しみたいなもの。メモを読むと、忘れかけていた大切なことを思い出すこともあるんです。