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旭川市内近郊をてくてく歩いて突撃取材!
アップダウンしたり、道幅が狭くなったり…
一筋縄ではいかない旭川市宮下通を散歩しました。
おらがまちの旭豆!こんどはご近所コラボ
- 新商品の開発にも余念がなく、ヒマを見ては色々な味にも挑戦しているそう。「北海道といえば牛乳!じゃあミルク味だ」とやってみたのは全然ダメだったそう
北海道銘菓「旭豆」の製造メーカー。職人が丹念に煎った香ばしい大豆に、てんさい糖の衣をまぶした豆菓子は、昔も今も変わらぬ旭川の愛されおやつです。
実は、間もなく登場するのがご近所コラボ「国士無双の甘酒甘納豆」です。「高砂酒造さんでこっそり酒粕買ってきてね、作ってみたんだ。おいしくできたから高砂さんに相談してみたら、いいねって言ってくれて」と常務取締役の稲葉健一さん。ピンクのパッケージも愛らしく、ひなまつりの新しい定番になりそうな予感。
ところで冬場、宮下通を通ると敷地からモクモクと湯気が立っているのが見えるはず。これは工場(米蔵を改装しました)で使っている大型ボイラーの余熱を、長い配管で事務所や休憩所に引っ張り、暖房として利用することで出てくる蒸気。旭豆さんのモクモクは冬のはじまりの合図なのです。●共成製菓/電話0166・23・7181
- 添加物を使わず、道産素材で作られる旭豆。ガリガリ感がくせになる~
- 「外の企業さんのアイデアも面白いよね。前にライナーさんが提案くれたレインボー旭豆もよかった」。嬉しい!よろしければ実現に向け再考を(笑)
麹づくりは酒の命でございます
- 取材日は、小柄な女性が全身を使って蒸した米と格闘していました
若手社員が造る「若蔵」や農家と田植え・収穫した米で作る「農家の酒」、雪の中で貯蔵・熟成した酒など、付加価値のある酒造りをしている高砂酒造。
10月はこれから約半年にわたって進められる酒造りのスタートの月で、作り手たちは泊り込みしながら24時間体制で麹づくりにあたります。「初しぼりは11月下旬ごろ。これからどんどん忙しくなって、追い詰められていきますよ…」と笑う杜氏。
創業百余年。今年、高砂酒造の代表酒「国士無双」が順次道産米に切り替えられていくそう。大雪山の雪清水と道産米、本当の意味での地酒が生まれようとしています。
●高砂酒造/電話0166・23・2251
高架下ぐーん。道幅きゅっ。
ワダのおやじは今日もちくちく
- 趣味は?と聞くと「パークゴルフとその後のビール!」とにっこり
16歳で丁稚奉公に出て10年、洋裁を学んだあとに裁断の技術を磨こうと専門学校に入学しました。独立後は背広やオーバーなど紳士服のオーダーを受けていましたが、需要も下火に。今は紳士と婦人のリフォームを中心に受け付けています。
- 開発がすすむ一帯で、レトロな建物が目を引きます
「お客さんは2000人くらいかな。近くだけじゃなくて、稚内の人がこっちに来たときに置いていったりね。それでまたこっち来るときに引き取ってってくれるのさー」。大きな窓越しにいつも変わらずミシンを踏んでいる姿が見えると、ほっとします。
●リフォームのワダ洋服店/電話0166・31・1109、日曜定休
旅もバリアフリーでなくっちゃ
- 訪ねた日は子供たちがかぼちゃのランタンを作っていました。敷地には畑があり、このかぼちゃも収穫したもの。「ライナー、愛読者なのよ!」と下間さん、テーブルに敷いて汚れ防止にフル活用(サンキュー♡)
- 家っぽい「うっちー」、車いすの「ろこも」、からだ重めな「がんさん」のオリジナルキャラクターがいます。絵本作家・堀川真さんのデザイン
「旅は生きるエネルギー。私は旅で生き直した」と話す、旅とぴあ代表の下間啓子さん。かつて重い病を患ったとき、生きる場所を失ったように感じて逃げるように外国へ。フィリピンのスラム街で一時期を過ごし、その後も多くの国を渡り歩く中で、貧しくともたくましく生きる人たちの姿を目にして、次第に再び住み慣れた町で生きていこうという力が湧いてきたといいます。
NPOを立ち上げてから20年、障害の有無や国籍、年齢などに関わらず、外出や旅行ができるようにバリアフリーツアーを企画。同行、介助などを含めて会員をサポートしています。「旅先は道内でも国内でも海外でも。地獄までは案内できないけどね(笑)」となんともおちゃめな下間さん。 ほかにもこの施設では、放課後デイサービス「ぴあねっと」、こども食堂「うれシぱ」など多彩に活動しています。
●NPO法人旅とぴあ/電話0166・32・3910
雪に福祉に、参考になるカナダ
- 「ときどき企業訪問なんかも行くんだけど、ロゴ入りの帽子をくれたり食堂でおごってもらえたりして…。友人を大事にするお国柄で、日本人にもとっても親切だよ」と教えてくれた原田さん
レトロな民家の玄関先に、よ~く目を凝らすと「旭川カナダ協会」の看板が。現在50人ほどの会員が、カナダを理解するため定期的に講演会やランチ会、留学説明会を開いています。
「カナダ大使館の協力も得ていて、教育や企業関係の相談窓口にもなれますよ」と事務局長の原田忠一さん。過去には自慢のアイスワインを紹介したいという現地の6メーカーを札幌に招き、試飲会も開いたそう。
「オンタリオ州にあるロンドンという町の風景がとくに旭川に似ていて、会では姉妹都市提携を目指しているんです」。 来年10周年。会費は年間2000円で、年5~6回の例会ごとに実費1000円程度が必要です。
●旭川カナダ協会/電話0166・31・0588(事務局)
らむねでランチを召し上がれ
- 皿はすべて手作り。日替わりメニューはお客さんや知り合いからもらう食材を使うことも。「みんな助け合い」と厚い信頼関係を築いて営業している証拠です
- 「自分も吸っているから」と昨今では数少ない喫煙OKなお店。食後はぜひ自慢のネルドリップコーヒーと一服して
前身も含めると、開店からおよそ35年。膨大なフクロウグッズやレトロな雑貨が所狭しと置かれた店内は、不思議な安らぎに満ちています。
- 数々の骨董品にまぎれ、あちらこちらにフクロウが・・・
人気は野菜がたっぷりの小鉢4品とご飯、みそ汁が付いた700円の日替わりランチ。ほとんどのおかずが店主の廣瀬恵美子さんの手作りで、「長いこと両親と同居していたおかげで身に付いた味付け(笑)」と、とびうおのダシがきいた優しい味を提供しています。
●可非屋 羅夢音(こうひいやらむね)/電話0166・31・0453
コツコツ続けて磨くこと
- 取材日は、近く浅草見番で舞を披露する知和泉さんのレッスン日でした。指先から足先、すべてに神経が行き届いた美しい所作に目が離せない…
- 取材スタッフも驚くほど、実はお茶目な知蔵さん。「師匠とラーメンを食べに行ったりもしますよー」と知和泉さん
俳優や歌手の振り付けをするほか、自身も歌舞伎座、国立劇場など各地の舞台に出演する花柳知蔵(はなやぎともぞう)さんの旭川稽古場は、昭和53年に開設されたもの。
本拠地の東京にも稽古場がありますが、生まれ故郷の旭川にこの40年、毎月欠かさず通って指導しています。
「舞踊は日本の伝統文化。若い人にこそやってもらいたい。アナログだけど時間をかけてお稽古することで、手をついて頭を下げる、着物を着るという基本も自然と身についていきますし」と知蔵さん。柔らかでお茶目な人柄にも引き付けられてしまいました。
●花柳知蔵舞踊稽古場/電話0166・34・0362
趣味に息づく木型の手仕事
- これが橋のてすりの型。今も現役で木型を作っているのは、旭川市内では永山と新星町にある2軒だけだとか
- 72歳の富雄さん、居合は45歳から始めました。夢想神伝流は6段より上は真剣を使うそうです
新井木型製作所。現在は閉鎖していますが、かつてはマンホールや橋の手すりなど、さまざまな鋳物の型を作る工場でした。
3代目として切り盛りしていた新井富雄さんは、「永山橋や旭西橋みたいな大型の型枠は、市内の職人たちで手分けして作ったな~」と当時の図面や型を見せてくれました。「木型作りは仕事としては本当に楽しかった。でも今はパソコンで作れちゃう時代だからね」と少し寂しそう。
ただし今でもその手先の器用さは、木工制作の趣味に生きているようです。夢想神伝流居合7段でもある新井さん、身内から譲られた真剣の刀身に合わせてはばきやつばなどの金具を揃え、柄に鮫革を張るなどしてよみがえらせている最中です。刀身を収める鞘ももちろん手作り。刀のそりにぴったり添うように、繊細で丁寧な手仕事がほどこされていました。
※個人宅につき見学はできません
地域で子供たち守るんだ
- 大正橋町内会 会長 猪川脩さん
大正12年頃まで、東宮公園(宮下21丁目)に一時的に上川神社がありました。それを挟んで下と上で「宮下」「宮前」とつけられたのが地名の由来なんじゃないかなぁ。
啓明地区は29町内会、およそ2100世帯。僕が会長を務める「啓明っ子守る会」は発足10年、登下校の見守り活動や児童公園などの町内パトロールを続けてきました。地域と子供たちの関係を深めていくことが大事だと思っています。
間もなく雪の季節。南8条通りは歩道がないのでとても危険。車も多く雪の投げ場がなくて見通しが利きづらい。通行にはよくよくお気をつけください。
●あさひかわdeep散歩・担当スタッフより
連載40回を重ねました。読んでいただき、ありがとうございます。
私たち自身も大好きな企画でしたが、今回をもって休止いたします。
またいつか再開し、みなさまにお会いできましたら幸せです。
(ライナーネットワーク 谷口恵理子、魚家未姫)