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- 代表取締役社長 安井清吉
あけましておめでとうございます。皆様におかれましてはつつがなく新しい年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
こうした祝辞に「何を呑気なことを」とお思いの方もいらっしゃるかもしれません。売上が伸びない、良い人材が取れないなどは多くの企業に共通する悩みです。激動する環境を捉え、経営を維持発展させることは簡単ではありません。
そこで、当社の考え方や取り組みを少し紹介させていただこうと思います。
自己評価を見届けて成長をサポートしたい
当社が今取り組んでいる抜本的な経営改革とは、評価の中心に自己評価を据えようというものです。それぞれの社員が自発的に組み立てている仕事を自己評価でき、それを会社が見届けることで、社員の成長をよりサポートしたいと考えています。それは会社の成長発展プロセスのあぶりだしにもつながります。
この考え方は、経営理念の中の一文「社員の成長こそがライナーネットワークの至上価値です」から来ています。社員が豊かに成長してくれてこそ、会社が成長でき、良い仕事を通して地域社会に貢献できるからです。ですから、新しい仕組みづくりに欠かせないのが経営理念の浸透であり、それを同時並行的に行っています。
ガラス張り経営を実践しています
当社の経営の基本姿勢は「ガラス張り経営」です。良い情報も悪い情報もオープンにする。隠さなければならないものは何もない。四半期ごとに財務諸表をパートを含めた全社員に公開しています。良い話は皆で分かち合い、悪い話は皆で解決の道筋を見いだそうとしています。
世間に稀にあるのが、社長や同族が収益を独占し、搾取体制を隠すために経営数値を公開しない。それでいて売上や利益が低いことを社員の責にして、能力や努力が足りないと責め、いい時は隠す。そして社員をダメにしていくというブラックな会社。私が一昔前広告の営業をしていたころの経験として、「求人広告を出すより体質改善をする方が先では」と感じる例をいくつか見たものです。
労使見解の考え方
ガラス張り経営の発想は「労使見解の考え方」から来ています。企業数では99%以上を占める中小企業の大半は極めて弱小で、資金、情報、技術、顧客基盤、人材、経営能力など全てにおいて足りないのが現実です。それでいて、大でも小でも本来、経営としてやるべきことは同じ数だけあります。小さな事業体が企業として存続し、一定の成果を発揮し続けるには、そこに働く者全員が経営者感覚を持って、互いに分担し合い、補い合う必要があります。
そのためには、一人ひとりが人間として対等な関係であり、等しい情報の提供がなされ、会社が「自主的」かつ「民主的」に運営され、「連帯の精神」(補い合い)で経営をするということに尽きます。その原理原則的な捉え方を抜きにして、例えどんな仕組みや指針を作っても空回りするだけです。
これから社会人として働こうという新卒が職場選択の基準にすることに、給与はもちろんとして、それ以上に「人間関係」「成長できる環境」「将来性」を重視しているというデータがあります。
当社はいまさらですが、そんな再確認を徹底しながら、じっくりと改革の歩を進めています。この成否は当社のこれからの成長の分岐点になるはずです。そのことを詳しく伝えられる日が来ることを楽しみにしています。
皆様にとって、この新しい年がより佳き年でありますよう心から祈念いたしております。激動を友とし、改革に挑む年にいたしましょう。