見る者の心を和ませる
金銀に彩られた笑う動物たち

日本画家の鈴木強さんの作品展が、10月29日(月)まで、ギャラリーシーズ(旭川市旭町2条3丁目)で開かれています。

金箔や銀箔を多用した豊かな装飾性があり、現代の琳派と呼ばれる作家のひとり。伝統的な手法を用いながらも、ユニークな動物のモチーフと大胆な構図で、現代アートのようなモダンな印象を与えます。代表的な干支シリーズは、毬のようなもので遊ぶネズミや人と戯れるヘビ、遠くを眺めるような仕草のサルなどが描かれています。

鈴木さんの作品の特徴は、動物がみんな笑っていること。きっかけは、雪降るサファリパークでゾウに出会ったことでした。「かわいそうに」と思ってよく見ると、ゾウは雪を長い鼻で口に運び遊んでいました。かわいそうだと思うのは自分のおごりだと気づかされ、受容する心の強さを表す笑う動物たちを描くようになったといいます。

新作を含め、3号から10号の37点ほどを展示します。「これまでの日本画の概念にとらわれず、世代を問わず楽しんでいただけるはず」と同店の岩崎さん。20日(土)午後3時からは鈴木さんによるトークショーも実施。入場無料。問い合わせは同店(☎0166・53・8886)へ。