精神病者救済に奔走した男の
ドキュメンタリー映画

今から約百年前に、座敷牢に閉じ込められた精神病者を救おうと奔走した一人の男性の軌跡を追ったドキュメンタリー映画「夜明け前　呉秀三と無名の精神障害者の100年」の上映会が、12月9日(日)午後2時半と午後5時半の2回、旭川市障害者福祉センターおぴった(旭川市宮前1条3丁目)で開かれます。

東京大学医学部精神科の教授だった呉秀三が精神障害者の実態を調査し、「病を受けたという不幸のほかに、この国に生まれたことが不幸。救済と保護は人道問題で国の急務だ」と国に意見を述べてから1世紀経ちました。しかし、今も精神病は誤解と偏見、差別の対象で、病をもつ人々と家族は苦しみと犠牲を強いられているのが実情です。

この作品は、精神医療保健の専門家が作る公益財団法人日本精神衛生会と、障害者福祉の土台を支えるきょうされん(旧称：共同作業所全国連絡会)が共同で製作。呉秀三研究の第一人者や日本の精神科医療をリードする医師などへのインタビューを軸に構成され、精神の病や人間の尊厳についての問いを突きつけます。「呉秀三の言動が名実ともに古めかしく感じられる社会をどう作っていくか、本作がその一助になることを願っています」ときょうされん専務理事の藤井克徳さん。

入場料は前売り800円、当日1000円。問い合わせは実行委員会の川合さん(あかしあ労働福祉センアー内電話0166・57・0888)へ。