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「手作りのおにぎりと豚汁代の百円玉をポケットにしのばせて、神居の伊の沢でスキーしてた」と少年時代を語る弊社編集長。はて、現代では何が食べられるのかな?と各所のゲレメシ(ゲレンデ飯)事情を調べてみると、食材の宝庫・上川地域ならではの多彩なメニューが見えてきました。
【文・魚家未姫】
サカナもシカも自給自足の食堂
価格とメニューの独創性でピカイチなのは、ぴっぷスキー場の「雪番屋」。看板にはニジマスのいくら丼、エゾシカ肉のカレーやシチューなど、他では味わえない顔ぶれが並びます。
今年の新作・ニジマスの漬け丼を試食させてもらうと、生臭さなどまったく感じないしっとりした身は柔らかににじむ脂が官能的ですらあります。スキーをしない人もこれだけは食べに来るべき。しかも「レジを使わず計算できるように」となんと全品500円。ゲレメシは高いという常識が覆りました。
オーナーの鈴木さんは、町内で養魚場を経営しており、20面以上ある池でニジマスやヤマベ、オショロコマなどを育てています。完全自給なので、この価格で提供できるんですね。
ぴっぷスキー場「雪番屋」
上川郡比布町北7線17号
TEL 0166-85-3001
定番のラーメンはシンプルなほど◎
一方、定番でありながら、じんわりと存在感を放つのが「旭山雪の村」の昔ながらのしょうゆラーメンです。見た目はシンプルながら、ベースのとんこつスープを一から引いて、チャーシューも手作りしている丁寧な仕事ぶり。観光バスの運転手さんもリピートする人気メニューです。
このラーメンと道産豚肉を香ばしく焼き上げたミニ豚丼のセット(700円)もおすすめ。甘辛く濃厚なタレは開発担当が試行錯誤した力作で、「タレだけでもごはんが進むと、常連さんは皆さんつゆだくでご注文されるほどなんです」とのこと。食堂前の敷地では3月上旬ころまでスキーやスノーバナナが楽しめる「冬の遊園地」をオープンしていますので、いっぱい遊んで体が冷えてからどうぞ。
旭山雪の村
旭川市東旭川町倉沼11-15
旭山動物園東門となり
食欲を挑発する熱々ザンギと白飯
ミニ豚丼よりももっとガッツリお肉が食べたい日には、キャンモアスキーヴィレッジの「アルバータ」へ。ここには2016年の「東川食グランプリ」で優勝したザンギ丼(750円)があります。
ほかほかごはんにたっぷりのキャベツ、甘ダレが絡んだ揚げたての大ぶりザンギが6個も載って、口をやけどしながらもぐいぐい食べ進めてしまいます。
高校生以下なら「キッズセット」あらため「ヤングセット」(500円)をどうぞ。なにがヤングになったかって、肉まんの具がキッズ時代より「上等になった」のだそう。ネーミングも一周まわっていいかんじ…。
いいかんじといえば、イスとテーブルも。ここのはすべて町内の家具メーカーが製造した旭川家具なので、リッチな気分になれるんです。
キャンモアスキーヴィレッジ「レストランアルバータ」
上川郡東川町西5号北44番 スキーセンター2階
TEL 0166-82-5001
特別感あふれる限定メロンパン
甘味がほしいな、となればサンタプレゼントパークへ。ロッジの売店では平日は午前10時半頃に1回、土日祝はさらに午後2時半頃にも、焼きたてのメロンパンを数量限定で販売しています。
「スキー場で焼きたてのパンという意外性がいいでしょう?」と笑顔を見せる支配人の宇都宮さん。バターが香る「メロンパン」(200円)、ホイップクリームをはさんだ「プレミアムメロンパン」(280円)、ホイップと神居古潭産りんごをはさんだ「スペシャルプレミアムメロンパン」(350円、水・土のみ販売)の3種で、「好評でしたので、去年よりりんごを増量しています」と嬉しいコメントも。焼きあがり時間は日により変わるため、場内放送をお聞き逃しなく!
旭川サンタプレゼントパーク ロッジ1階売店
旭川市神居町富岡555ノ2
TEL 0166-63-3232
そびえ立つ白き山カムイの王に挑め
最後はガッツリ系の王様を紹介しましょう。カムイスキーリンクスの「キングオブカムイ」(1500円)。
作るところを見せてもらうと、手始めにお茶碗山盛り二杯分のご飯が載せられました。リンクスが誇る標高751mのゲレンデを彷彿とさせる白き山に、今度は山頂から見渡す石狩平野よろしくなみなみとカレーのルーが。さらに手のひらサイズのカツと、デザート感覚なのかほっくり甘いジャガイモコロッケまで添えられました。味変要員の目玉焼きも、このボリュームの前では力不足。「親子とか、女性同士でシェアするとちょうどいいよ」と料理長。17年以上の永きに渡ってカムイに君臨する王者、ぜひ制覇を(私は負けました)。
カムイスキーリンクス 山麓レストラン
旭川市神居町西丘112 センターハウス2階
TEL 0166-72-2311
食事だけでもお気軽に
親になり、子供をゲレンデに連れて行くことが増えました。ただし私は見守り専門。長い待ち時間も、それぞれに趣向を凝らしたメニューで大いに楽しめそうです。
「スキーをしない日も、お食事だけでもお気軽にご利用くださいね」と各スキー場を代表してカムイスキーリンクスの営業部・阿部純也さん。いやそう言われると、やっぱりスキーもまたやってみたくなった!