引き立て合う世界観
若手女性版画家二人の展示会

国内外で活躍する若手版画家の二人展が「梅鳳堂arashiyama」で開かれています。

白い紙に乗せた繊細なエッチングが美しい仙台在住の岡沢幸さんの銅版画と、和紙の上に表現した柔らかな色合いが魅力の東京・瀧千尋さんの木版画。どちらも抽象的で幻想的な作風でありながら、同じ空間にあることで互いの独特な世界観が引き立っています。

今回、展示の準備に訪れた瀧さんに話を聞く機会に恵まれました。昔から日本画材として使われている水干(すいひ)絵具とラメのように輝く雲母(きら)を使い、バレンで一枚ずつ手刷りして仕上げる作品は、力の入れ具合で濃淡が変わるため同じものは二つとありません。二人展について尋ねると「私は海や山など様々なモチーフから得たイメージを文字にし、そこから作品を作っていきます。このように私たちが何を感じて作ったかに思いを馳せていただけるのも嬉しいことですが、ぜひ皆さんの思うままに作品に触れてくださいね」と話してくれました。

開廊は7日7日(日)までの金土日の午前11時から午後5時。問い合わせは同画廊(電話0166・54・3868)へ