内容のー部もしくは全部が変更されてる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。
春の代表花として、とても身近なチューリップ。色はもちろん、花弁の形や咲き方、背丈などバリエーションが豊富です。でも活け方はいつも似てしまいがち…。個性さまざまなチューリップに合わせた飾り方を、フラワーショップ花絵さんにお聞きしました。
お悩み① チューリップは葉っぱがボリューミー。茎の美しさを引き立たせたいけど、葉っぱはどうしたらいいの…
だらんとだらしない葉っぱは、外してしまいましょう。そうしてから、器や花の高さによってバランスを整えます。あとは、すらりとした茎や葉を楽しめる、花瓶に挿さない飾り方を試してみて。
基本的な「スパイラル」の手法で組んだ花を、浅い皿や水盤に水を張って自立させます。スパイラルはお花屋さんにお願いすると上手に束ねてくれますよ。自分でつくるときは、茎がらせん状になるよう、1本ずつ花を重ねていきます。束ねた部分を輪ゴムやヒモで固定して、茎の長さをカットしてそろえると完成です。
まるで野原に咲いているような飾り方。少し深さのある皿や花器に置いた吸水スポンジ(オアシス)に、好みのバランスで刺していって。たおやかな茎やくるりと丸まった葉の美しさが引き立ちます。最後はオアシスを隠すように水苔でカバーして。
茎が長く、柔らかい品種は、その特徴を生かす楽しさがあります。写真は八重咲の「ブルーダイヤモンド」という品種。しなやかなウンリュウヤナギを水盤のフチに沿わせて花留めにし、少しずつ位置をずらしながら寝かせるように挿していきます。あえて花を片側に寄せることで、動きのある印象に。可愛らしいイメージのチューリップが、とびきり優雅に変身します。
お悩み② 1輪だけのチューリップ。お金をかけず、寂しく見えない飾り方はないかな…
お気に入りの器を一つ用意しておくと、少ない花数でも見映えがしますよ。あとはちょっとしたひと工夫を。
くるくる巻いた大きな葉を花留めに。今回はタニワタリを使いました(チューリップの葉が10枚ほどあれば、それでも作れます)。すっと立った茎、少し頭をもたげたお花のシルエットがとても印象的です。
一輪挿しに生けたら、ゆるくカーブを描く利休草をそっと添えてみて。空間に広がりが出て、明るい雰囲気になります。
お悩み③ 花が開きすぎちゃったら、バランスがとりづらい…
近頃は花にボリュームのある品種も出てきました。開きすぎてしまったチューリップも同様で、写真のクリスピオンスイートのように、ちょっぴり頭の重いお花は、花瓶にもたれさせてあげるとかわいらしく飾れます。茎を短めにカットして、フチにそっと載せるように入れることでバランスがとれますよ。自宅の観葉植物(今回はワイヤープランツ)を添えてあげることで、ワンランク上の仕上がりになります。
品種によって、咲き方はさまざま。自然な姿の、あるがままを楽しんでくださいね。
教えてくれた人
フラワーショップ花絵
代表 谷口厚美さん
組み合わせや飾り方など、固定観念を超えたアレンジメントにファンが多数。花だけでなく、観葉植物、サボテンや多肉植物、春のサクラや夏のドウダンツツジなど、インパクトのある枝物も充実しています。とっても気さくな谷口さん(写真右)が丁寧にアドバイスしてくれるので、恐れずいろんな植物との暮らしを楽しんで。