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- 苦味、酸味、甘味の理想のバランスを求めて、コーヒー豆を焙煎する絹張さん
上川町の元地域おこし協力隊の絹張蝦夷丸さんが、町内にカフェ「キヌバリコーヒーロースターズ」(上川町南町1058)を11月19日(土)にオープンします。公共施設のカフェのコーディネートや、コミュニティスペースの運営など、まちの活性化に携わってきた絹張さんは、「ここで様々な出会いと交流が生まれれば」と話しています。
道東出身で、札幌の高校、大学に進学した絹張さんは、学生時代にコーヒーの魅力にひかれ、独学で豆の焙煎を勉強してきました。目指したのは、苦みや酸味を抑えた甘い香りが際立つ自分好みのコーヒー。自身を「インディーズ(独立系)焙煎士」と称し、音楽やトークイベント会場で自家焙煎コーヒーを提供してきました。
2019年にカフェ開業を目指す人を対象にした上川町の地域おこし協力隊に応募した絹張さんは、着任の翌年には空き店舗だった現在の物件を購入。このことはすぐに町中の噂になり、「あの青年は本気みたいだぞ」という空気が広がったといいます。店舗の改装は一部業者に依頼し、できることは仲間とDIYで作り上げました。
コーヒーは、「ナチュラルプロセス」の豆を使用しています。昔ながらの精製方法で果実の糖分がコーヒー豆に濃縮され、よりしっかりとしたコクと甘さに仕上がります。さらに、低温で通常の倍の時間をかけて焙煎することで苦みを抑えます。
絹張さんは「私もまだまだ勉強中で、豆本来の味を出したいとかいうこだわりよりも、自分の好みの味を追求しています。コーヒーが主役になるのではなく、一人の静かな時間や仲間と楽しく過ごすとき、寄り添うような存在のコーヒーが理想です」と語ります。
地域おこし協力隊時代、コロナ禍で町内の飲食店がテイクアウトメニューに力を入れ始めたとき、店まで行くのが難しい高齢者のために宅配サービスを企画ました。「玄関先で感謝の言葉をかけてもらったのが嬉しかった。自分の行動の反応が肌感覚で感じられるのが、地方のまちの魅力。お客さんとそんな関係をこの店で育んでいきたい」と話します。
営業は午前10時から午後7時。日曜・月曜定休。問い合わせは同店( kinubaricoffee.roaster@gmail.com )へ。