アフリカの貧しい国の子に高校生が野球道具譲渡会を企画

旭川明成高校2年の渡辺さんが、西アフリカのブルキナファソの子供たちに野球道具を寄付するための譲渡会を計画しています。同国で野球による平和維持に取り組むJICA(国際協力機構)の活動をネットで知った渡辺さんは「ブルキナファソの子供たちにとって、野球だけが夢や希望を持てるもの。何か力になりたい」と協力を呼び掛けています。

渡辺さんは、自身の進路を考えるために社会のことを学ぶ授業で、ブルキナファソを知りました。サハラ砂漠の南に位置する同国は、世界で最も貧しい国のひとつで、気候変動の影響を受けやすい地域での農業中心の経済は、安定していません。子供たちの唯一の希望はJICAが紹介した野球で、中には日本の独立リーグでプレーしているプロ選手もいます。現地の子供たちは、チームを作って日本と同じような練習をしていますが、ほとんどの子が裸足や素手でプレーしています。

上川管内占冠村出身で、小学校から野球を始めた渡辺さんは、同年代の選手が揃わず出場できる公式戦が限られるなど、都市部に比べて野球環境に恵まれませんでした。それでも大好きな野球に打ち込んでいた自身の少年時代と、野球を楽しむブルキナファソの子供たちの姿が重なり、不要の野球道具を同国の子供たちに送るために地域の少年団に使わなくなった野球道具の寄付をお願いしたり、生徒会を通じてつながりができた地元企業に道具集めの協力をお願いしたりしています。譲渡会の会場を提供する株式会社中川の中川清孝社長は「若者が社会のために何か行動しようとしている。素晴らしいと思う」と話します。

譲渡会は3月8日(水)午後5時から7時に株式会社中川(旭川市3条通19丁目)で実施します。バット、グローブ、ヘルメット、キャッチャー防具などを持参できる人は、前日までにメール( burukinafaso622@gmail.com )で連絡してください。渡辺さんは「穴が開いている道具でも構いません。子供たちは工夫して使ってくれます」と協力を呼びかけています。今後、クラウドファンディングで送料を集めて、6月には現地に直接送る予定です。問い合わせは同校教諭の八木さん(TEL.080-5597-7136)へ。