新潟第一酒造の武田良則さん
東川で日本酒みちやんま醸造

「越の白鳥」「山間(やんま)」の銘柄で知られる新潟第一酒造(新潟県上越市浦川原区)の社長、武田良則さん＝写真＝が、三千櫻酒造(東川町西2号北23番地)で、浦川原産の酒米と東川町の地下水を使った日本酒造りに挑戦しています。先ごろ純米吟醸酒「みちやんま 直汲み」が完成。4月11日(火)から、三千櫻酒造の店舗と、旭川市内と近郊の特約店で数量限定で販売します。

3年前に岐阜から東川に移転開業した三千櫻酒造では今、武田さんをはじめ、茨城の結城酒造、岐阜の小坂酒造の3蔵から蔵人が集い、交流を深めながら酒造りの技術を磨いています。

武田さんは6年前に自社の酒造りの責任者を引退し、現在は浦川原農産物加工組合の代表社員として味噌造りにともなう糀製造を行っています。そうする中で「また酒を造りたい」という熱い思いが少しずつ膨らんできました。昨年、旅行で旭川を訪れた際に三千櫻酒造との縁が生まれたことから、同酒造での酒造りが実現。今年2月から三千櫻の仕込み作業を手伝いながら、合間を縫って自身の酒造りに臨んできました。

新潟でもっとも使われている酒米「五百万石」と麹菌、酵母菌を持ち込み、独自の配合で仕込みを開始。「ミネラル分の多い地下水は発酵を促進させやすく、もろみの温度管理には特に気を遣いました」と武田さん。今回は直汲みで600本を製造。元気なもろみの印象を引き継ぐ発泡感のある舌触り、フレッシュでフルーティーな味わいに仕上がっています。「一日ずれるだけで味が変わってしまうのですが、いいタイミングを見極められましたね」と笑顔を見せます。

720ミリリットルで2970円。三千櫻酒造のほか、旭川市内では、うえ田、土井商店、酒々おがわ、河井商店、酒守蔵の5つの酒店で販売。問い合わせは三千櫻酒造(TEL：0166-82-6631)へ。