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- 「音楽や演劇、絵画、書道など作品発表の場としても利用してほしい」と話す榎本さん夫妻
上富良野町在住で、北海道でただ一人の能楽師狂言方の榎本元さんが、町内にコミュニティカフェ「wa-laugh(ワラフ)」(上富良野町南町4)を開業しました。日本の伝統文化を発信し、笑顔があふれる憩いの場になることを願って命名しました。
東京出身の榎本さんは大学時代に狂言サークルに入り、その魅力に取りつかれました。卒業後、大藏流大藏吉次郎家に弟子入り。いまも東京・国立能楽堂などの舞台に立ち、プロの狂言方として活躍しています。
上富良野町に移住したのは10年ほど前。町の文化振興公演をきっかけに同町で狂言教室を持つようになり、町出身の妻・佳香さんの出産を機に家族で移住を決めました。小学生と5歳の息子がいる榎本さんは、たまに気分転換に家族でどこかに出かけようと思っても、都会と違って町には乳児連れで落ち着ける場所が少ないことも経験しました。
そのためカフェは全面小上がりにして、寝転がったりハイハイしたり、おむつの交換ができるようにしています。運行本数が少ない富良野線を利用する高校生のためにマンガ本を置いて、ワンコインで滞在できるドリンクとクッキーセットを作ったのは佳香さんのアイデアです。
店では今後、狂言のワークショップや着物の着付け教室などを通じて、和の伝統文化を紹介するほか、節句ごとにお菓子や花を変えて歳時を感じられる演出も取り入れていきます。榎本さんは「文化活動や日々の営みを通じて、人と人をつなぐきっかけの場になれば」と話しています。
月・水・土曜の営業で、不定休。営業時間は午前10時から午後5時。問い合わせはワラフ(TEL:090-4837-7131)へ。