大雪山を望む農村地帯に、焼き菓子を製造・販売する「お菓子喫茶みうら」(東川町西10北26番地)がオープンしました。ホロホロの生地でクリームを挟んだバーチディダーマ、フレッシュなレモンのパウンドケーキといった焼き菓子の数々が並びます。
作り手は、パリやアルザス、東京の名店でパティシエとして経験を積んだ内山智之さんと朋子さん夫妻。そろそろ自分たちの店をと考えていた5年ほど前、家族で初めての北海道旅行に訪れました。美瑛や南富良野でカフェ巡りを楽しむ中、札幌在住の朋子さんの実弟・三浦慎二郎さんから聞いた東川に立ち寄ったところ、水と自然が豊かなこの土地に強く惹きつけられました。
2年半前に町の移住ツアーに参加し、他地域からの移住者とも交流する中で心が決まって、昨年末に移住。プレ準備期間を経て、今月3日に念願のオープンを叶えました。
1階では持ち帰り用の焼き菓子やギフトボックスを販売しています。「いまは10種類ほど。選ぶ楽しみを感じていただけるよう、今後さらに種類を増やしたい」と智之さん。
2階には焼き菓子やパフェと、慎二郎さんによる自家焙煎コーヒーを味わえる喫茶を備えました。
中でも智之さんの豊かな発想から生まれる季節のパフェは、層を成すすべての食材が鮮やかに共鳴する逸品。取材時には、東川米をミルクで煮たリオレ、自家製のバニラアイスにソルベ、滑らかなシャンティフロマージュなど、11もの食材が重なり合って驚きの体験を提供してくれました。
朋子さんは「お店の原点は、祖母が営んでいた精米店の『三浦商店』。ご近所さんが集い、笑いが絶えない温かな場所でした。この思いを繋いで、長く愛されるお店を作っていきたい」と笑顔を見せます。
午前10時から午後6時開店。パフェ、かき氷は土日祝のみ。水・木曜定休。問い合わせはインスタグラム(@miura___)のDMか、同店(TEL:0166-76-6410)へ。