ライナー40周年記念企画、「旭川ふしぎ発見!」。旭川の歴史をクイズ形式でおもしろく掘り下げます。監修は、元NHK旭川放送局長で旭川郷土史ライター&語り部の那須敦志さん。さあ、ミステリーハンター アツシ君、今回はどんなクイズを出してくれるでしょう…?
Q1 あの人が食べた美味しい料理
今回も始まりました「旭川ふしぎ発見!」。私たちが暮らす旭川の昔の面白エピソード。さっそく前回のクイズの答えからいきますよ。食べものについてでしたね。
前回のクイズのおさらいです
昭和2年、作家仲間の芥川龍之介と北海ホテルである料理を食べた里見弴(さとみ・とん)、「○○とはうまいものだなあ」とつぶやきました。その料理とは?
Ⓐオムレツ
Ⓑラーメン
Ⓒポークチャップ
Ⓓジンギスカン
正解はⒶオムレツ。
里見弴は、北海道にゆかりの深い作家、有島武郎の弟ですが、芥川と同じく東京の人。オムレツぐらいいくらでも食べたことがありそうですが…。里見がしみじみうまいと感じたのにはわけがあったんです。
この時、芥川と里見は講演会のため、北海道各地を巡っていました。先々で歓待してくれるのはよかったのですが、出される食事は同じような北海道の名産物ばかり!
芥川は「どこに行ってもホッキ貝ばかり出されて閉口した」と書いています。ごく普通の食事が恋しくなったところで食べたオムレツが、ことさら美味しく感じたのですね。気持ち、わかります!
ところで、芥川と里見をはじめ、戦前の旭川には、実に多くの著名な文学者が足跡を残しています。森鴎外、武者小路実篤、井上靖、伊藤整、林芙美子、石川啄木、宮沢賢治、若山牧水、北原白秋、与謝野晶子…。きりがありませんね。
背景には、当時の旭川が今以上に交通の要だったことがあります。例えば当時南半分が日本領だった樺太に渡るには、旭川を経由して稚内に向かう必要がありました。賢治、白秋、芙美子は、樺太旅行の際に旭川に寄っています。
また陸軍第七師団の本拠地だった関係で旭川を訪れた人もいます。鴎外は軍医のトップとして視察のため旭川に来ています。井上靖は父がやはり軍医として第七師団勤務のときに旭川で生まれていますし、伊藤整も父が軍人だった関係で生後間もない頃、旭川で過ごしています。
こうした多数の文学者との関わりは、他の地方都市にはない旭川ならではの歴史と言えそうです。
芥川のもう1つのエピソード
旭川での講演会には、新聞記者だった詩人の小熊秀雄も足を運びました。当時、容貌が芥川に似ているとよく言われていた小熊。「向こうも似ていると思ったのか、芥川が妙な顔をして自分を見ていた」と、まんざらでもなさそうに語ったそうです。
Q2 常磐公園に現れた巨大○○…!
では次回のクイズです。現在は石狩川河畔で開かれている旭川冬まつり。かつて常磐公園がメイン会場だった頃、とてもユニークな雪像が作られ話題を集めました。
次の4つの中から、実際に製作された雪像をすべてあげてください。1つかもしれませんし、4つ全部かも知れませんよ。
Ⓐ巨大ヤカン
Ⓑ巨大バッタ
Ⓒ巨大カボチャ
Ⓓ巨大ドクロ
こたえは次回。お楽しみに!