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ジンギスカンに一家言
中途入社1年目ライナースタッフ月居が斬る!
多感な学生時代、札幌のジンギスカンホールで働いていた俺は、来る日も来る日もこの匂いに包まれていた。焼ける肉、弾ける脂、勇ましく稼働する吸煙ダクト、人々の楽し気な声、声…。この春、俺は愛する妻と子供を引き連れ、新天地旭川へやってきた。どうやらこの町にも数多の名店が存在するらしい―旭川のジンギスカンよ、待たせたな。今こそ俺がその真価を見極めてやるぜ…!
さっそく底力を見せつけられた
まずは旭川ジンギスカンの代名詞ともいえるこの店だ。ここの生ラムはなんと言っても鮮度がいい。「お客の回転がいいので、余計なストックがない」という理由に大御所の貫録を見た。この店はタレ後付けの焼肉スタイル。
注文率がほぼ100%という厚切り肩ロースの生ラムジンギスカン(700円)は甘みが強くてやわらかな印象だ。もはや名物でもある行列にめげず、先頭集団に紛れ込めたおかげで、今日は運よく数量限定の厚切りラック(背中肉・900円)にもありつけた。骨の周りの味が濃く、肉を食っている充実感に満たされる。
最近1階部分を改装し、畳からテーブル席になった。おかげでお腹に負担がかからず、さらに肉と酒がはかどってしまった…。
安い早い旨い
成吉思汗 大黒屋
住所:旭川市4条通5丁目1425番地(3・4仲通り)TEL:0166-24-2424/定休日:無休/駐車場:有り 指定パーキング1時間無料
4条通/焼肉・ジンギスカン
- 駐車場
- 禁煙
- 座敷
- 個室
- お子様連れ歓迎
なにィ?旭川では羊も育てているのか!
羊肉の自給率は1%に満たない。たったこれだけしか供給がない国産羊肉の、しかも旭川産といったら、その価値はいかほどだろうか。ここでは昨年から旭川市内神居町で育てられているサフォークが味わえるようになったという。
定期的に半頭を生で仕入れるため、とにかくフレッシュ感が半端じゃない。脂身がとろけるバラ、肉の旨みが滲むモモ、赤身と脂身が絶妙な肩ロース、柔らかく上品な味わいのロースを代わるがわる鍋に載せ、食べ比べる。決して火を通しすぎてはならない。目をつぶると旭川の大地で大切に育てられた仔羊たちの姿が浮かぶようだ。しょうゆベースのタレで食べるのだが、より生ラムの魅力を感じたい向きには岩塩も用意してくれる。澄んだ肉汁が塩気を優しく包み、重層的に味覚を刺激する。ぜひ体感してほしい。4種盛り1人前2500円。
郷土を愛する心が育てた地ビール
大雪地ビール館
住所:旭川市宮下通11丁目1604番地の1TEL:0166-25-0400/定休日:日曜/駐車場:あり(お食事の方無料)
宮下通/バー・ビアホール, ラーメン
- ランチ
- 駐車場
- テイクアウト
サフォーククロスラム 話題の進化形ハイブリッド肉
2月にオープンした炭火焼き肉料理の専門店。ここのイチオシは、最近人気のサフォーククロスの生ラム肩ロース(1800円)だという。
サフォークならではの柔らかさはそのままに、羊肉特有の旨みも乗ったジンギス好きにはたまらない一品。これを備長炭の安定した火力と遠赤外線で、肉質を壊すことなくふっくら仕上げている。ぬぅ…これは食べらさる。たっぷり200g。ラム肉はヘルシーだが、ダイエッターは注意が必要かもしれない。
ジンギスカンと炭火焼ステーキ 麗仙(れいせん)
旭川市4条通6丁目丸善ビル1階
電話0166-25-3335
ぼっち、最高~!
ジンギスカンは家族や仲間など大勢で鍋を囲むもの、という不文律に待ったをかけるのがここだ。バーのように長いカウンターテーブル。一席に一台ずつのコンロと水晶プレート。そう、ここは一匹狼を気取りたい日にもってこいの、ちょいとハードボイルドな酒場だ。
おすすめは「満足セット」(2160円)。鮮度抜群の生ラムと稀少なラム舌、昔懐かしいラムロールに加え、野菜や小鉢料理、さらにドリンク1杯がついた超お得なセットだ。間もなくランチも始めるらしい。抜かりなくスケジュール帳に追加しておいた。
子供連れなら迷わずここだ りんご感ありありのタレもよし
オーストラリアからチルドで送られてくる肉を、生ラム(864円)と特製塩漬け(918円)の2種類で提供している。
生ラム用に用意するここのタレは店主が手で粗めにすりおろしたリンゴが決め手だ。見た目にも素朴な風情で、自然な甘みと手作り感に温かな気持ちになる。一方の特製塩は、まるで尖ったところがない。漬け込みから2日ほど寝かせることでこのまろやかな塩味が生まれるという。そのままはもちろん、レモン汁できりっと引き締まったところも格別だ。
店内には個室のキッズスペースがあった。幼い愛娘の外ジンデビューが決まった。
生らむジンギスカンの店 らむ舎
旭川市末広東3条3丁目
電話0166-52-7279
肉が見る間に消えていく そうか、ラムは飲み物だったのか
一方、俺にとって懐かしい、賑やかなジンギスカンホールの雰囲気を味わわせてくれるのがこの店だ。
生後6~10カ月の仔羊の生ラム(918円)を七輪にかけたオリジナル鍋で焼く。酔客たちのざわめきに心を温めながらも、俺は厚い身から滲む肉汁の音に集中した。俺好みのミディアムレア。その瞬間を外すわけにはいかない。頃合いを見計らい鍋から引き揚げると、さっぱり系の特製ダレにくぐらせ噛み締めた。完璧な仕上がりだ。
タレには後入れ用に唐辛子やゴマ、ニンニクが用意されている。味変のバリエーションで、無限のラムスパイラルに突入だ。俺に『神ギスカン』が降りてきた。
小樽ジンギスカン倶楽部 北とうがらし旭川店
旭川市2条通7丁目
電話0166-73-7736
禁断の真夜中肉の誘惑
遅くまで飲んじまった夜、それでも飲み足りない俺はラムの匂いに誘われてここに辿り着いた。「バル」というだけあり、ラム肉料理をつまみに酒が飲める。ハンバーグ、カツレツなど変わり種のラム料理も気になるが、酔っていても主義一貫。「塩ダレジンギスカン」(1000円)を注文した。
シンプルな塩味と油断させ、ニンニクとペッパーがガツンと来る武骨なスタイル。これはビールより白米だ。タレが染みた肉と白米を夢中でかきこみ、あっという間に完食。しまった、飲み足りないはずが〆てしまった…。朝5時、腹と心が満たされた俺は帰路につくのだった。
他ではなかなか味わえない!ラム肉料理のファンタジスタ
ジンギスカンバル マルマサ
住所:旭川市1条通5丁目76番地 タカラ市場左TEL:090-6692-0603/定休日:不定休/駐車場:なし
1条通/焼肉・ジンギスカン
熱くたぎるぜ どさんこ魂
北海道のまんなか、旭川あたりで肉がジュウジュウいい音を立てているぜ…(※お鍋が北海道の形をしています)。
肉質良好なサフォーククロスラムの生肩ロース(950円)は、両面をさっと焼いてミディアムレアでいくのがいいだろう。脂と赤身のバランスが最高のお尻肉・ランプ(900円)は実にもっちりと肉感的で、ひどくセクシーな気分にさせられる。
やや甘くさっぱりと仕上げた秘伝のタレには生姜とニンニクが優しく風味を添えていて、肉の味を際立たせてくれた。しかも机上にはスパイスソルトやカイエンペッパーも置かれている。調味料によっても変わる羊肉の味わい―魅力の波状攻撃に完敗だ。
旭川成吉思汗 ひつじ家
旭川市3条通6丁目ヨシタケユニオンビル1階
電話0166-73-3001
安心するぜ… これぞ北海道の味
ここまで見てきて、近頃は肉の質が上がったためか、生ラムで提供する店が多いことが分かった。しかし北海道のジンギスカンといえばやはり漬け込み式。この町で昭和45年からその需要に応えてきたのがこの店だ。かつては旭川市内にいくつも支店があったというが、今はこの本店と大町支店のみ。
部位別にカットした肩肉やモモ肉をオーストラリアから仕入れ、秘伝のタレ(滝川本社が創業した65年前のレシピのままだ)に漬け込んでいる。ここは甘い脂身も味わえるラムと赤身メインの特上ラムの2種類が盛りつけられたお試しセット(3380円)で一気にいこう。あーそうこれこれ。タレも含めてうまいんだよなーとつい自宅気分になってしまうほど安心できるフレンドリーな味だが、セットに添えられた白醤油で味付けした山わさびを肉にちょいと載せてみよう。鮮烈な香りと辛味に、この薬味チョイス、さすが老舗と唸るはずだ。
松尾ジンギスカン
旭川市2条通5丁目
電話0166-22-5259
Yeah!めっちゃジンギスカン!
求める気持ちが暴走し、とうとうここまで来ちまった。ラーメン、カツ丼、カレーとほとんどのメニューが500円前後。ここは若者の胃袋を満たす旭川大学の学生食堂だ。
40種類近くある食券ボタンの中で、唯一、副詞で強調された「めっちゃジンギスカン」。道外出身者や韓国など海外からの学生も多い同校。「北海道のソウルフードで、この土地に愛着を持ってもらいたい」というオーナーの気持ちに、深く頷いた。それにしても一人前480円。♪イエーイ!めっちゃやーすいー!(古い)
旭川大学 食堂
旭川市永山2条23丁目
電話0166-49-7878(売店)