動く仕組みわかるかな？
現代オートマタの世界

カタカタカタ…ゼンマイや歯車、糸などで動く機械仕掛けの人形たち。いま旭川美術館でオートマタの展覧会が開かれています。第一人者のポール・スプーナーさんの作品を中心に、現代作家の手による約80点を展示。

現代オートマタの最大の特徴は、かつては隠していた機械部分をあえて露出していること。展示品のうち60点以上はボタン操作で実際に動かすことができ、ギアやふいごを組み合わせたシンプルな構造が人形たちに複雑な動きを与えるようすを見ることができます。

「どれも数秒から30秒サイクルで動きます。物語が展開していくのがおもしろいです」と学芸員の門間仁史さん。例えばこぼれたミルクを舐めていたネコが唐突に倒れたり、プロポーズ中のカップルの足元で棺桶が回っていたり…一見コミカルな物語の裏側にイギリスらしいユーモアと皮肉が隠れていて、独特の世界観に魅了されます。

9月1日(日)まで。観覧は1000円(小中300円、高大600円)。関連イベントとして8月3日(土)午前11時から、大道芸人の「KINO」が手回しオルガンを演奏します(観覧無料)。問い合わせは旭川美術館(☎0166-25-2577)へ。