タクシーの車体に風景描く青山さん

サインペンを使った温かく緻密なイラストを得意とする青山さんの作品には、必ず子供のころから大好きなタクシーが登場します。3年ほど前に小型のラジコンカーに絵を描くようになると、それがラジコンカーメーカーの目に留まり、今年ついに作品がオンラインで販売されるまでになりました。

本物のタクシーに絵を描くのが夢だと知った旭川市内のタクシー会社「みつばちタクシー」の岸政充社長が、青山さんの夢を叶えようと、自社の車の提供を即決。「青山さんの明るい雰囲気の絵が気に入りました。とにかく楽しく描いてとだけ伝えました」と岸社長。練習用にと廃車を提供してくれる協力者も現れ、今月10日から、週に3日ほどのペースでこつこつとペンを走らせてきました。集中した日は1日じゅう黙々と。下書きは一切せず、車体にリズムよく描いていきます。

ゆい・ゆい本舗の野々村雅人理事長は「タクシーに描くことでやさしさに満ちた青山さんの絵が、街中に気軽に存在するようになる意義は大きいですね。障害がある、なしに関わらず、いいものを持っている人がいっぱいいるということを感じてもらえたら」と期待を込めます。

11月2日(土)から5日(火)までアッシュアトリウム(旭川市1条通7丁目)で、完成したタクシーや試作で描いた車、これまでの作品を展示します。公開後、作品が描かれたタクシーは街を走ります。問い合わせはNPO法人ゆい・ゆい(電話050・7566・9236)へ。