旭川クラフトのメーカー29社が自慢の作品を展示

50年前に旭川木地挽物業組合の名で誕生した旭川木のモノ組合が、6月17日(土)～25日(日)に、旭川デザインギャラリー(旭川市宮下通11丁目)を会場に、節目の記念展を開きます。各メーカーが自慢の製品を展示販売するほか、加工実演、ワークショップを通して、旭川クラフトの魅力を伝えます。

タンスなどの箱物家具の製造が盛んだった旭川家具業界は、戦後、人々の生活が西洋化したことを受け、イスやテーブルなどの脚物へと移行していきました。それにともない、収納家具のパーツを主に生産していた職人たちも、下請け加工からの脱却と自社商品の確立を目指して、木彫や工芸、クラフトの分野でそれぞれに活動を開始しました。そうしたメーカーや職人たちが集まって、1973年に旭川木地挽物業組合を結成。76年からは全国や海外で巡回展を実施し細部まで入念に作り込む高度な加工技術で、多くの人を魅了してきました。

今回の展示会では、市内29工房が自社の製品を展示します。あわせて流派や師匠など、職人のルーツや歴史的背景も紹介。17日、18日には木彫や足踏み旋盤、木工旋盤など、加工技術の変遷なども実演で伝えます。組合代表の高橋工芸(旭川市)高橋秀寿さんは「かつては問屋さん任せにしてきた時代から、現在はメーカーが小売販売するようになりました。そしてこれからは海外に向けて私たちの技術を発信したいと思っています」と未来への展望を話します。

職人の技術を体験できるワークショップは、18日は木のスプーンづくり(1日2回、各定員6人、1500円)、24日(土)は糸ノコを使ったキーホルダーづくり(1日3回、各定員5人、1000円、小学3年生以上保護者同伴)、25日(日)は竹箸づくり(1日3回、各定員8人、500円)を予定しています。高橋さんは「作り手も毎日会場にいます。ちょっと内気ですが、仕事に情熱を持った人ばかり。ぜひ気軽に声をかけていただいて、いじってください」と笑顔で呼び掛けています。

入場無料。開場は毎日午前10時から午後5時(最終日は4時、19日休館)。問い合わせは組合事務局の山田さん(TEL：0166-52-9387)へ。