小中学校に英語の古本を
明成高の野村さんCFに挑戦

旭川明成高校3年の野村さんが、地域の小中学生に英語で書かれた絵本などの古本を寄贈するため、クラウドファンディング(CF)に挑戦しています。

野村さんは、2年生だった昨夏、同校の姉妹校であるバララット高校に留学生として3カ月間滞在しました。「英語に興味があり、いつか海外で仕事をするのが夢」と留学のきっかけを語る野村さん。「ホームシックになることもありましたが、ホームステイ先や級友と英語でコミュニケーションしたり、日本語クラスで日本語を伝えたりして、充実した日々を送りました」と笑顔で振り返ります。

帰国後、野村さんは海外の文化に触れた経験や感動を、地域の子供たちに還元したいと考えるようになりました。他国の言語や文化に触れる最初の入り口として、イラストや写真で表現されている絵本は、小さな子供にとって格好の素材。高校でSDGs(持続可能な世界を目指す開発目標)のクラブに在籍していることもあり、環境負荷を減らす方法として古本を活用することも思いつきました。留学先の友人に相談を持ち掛けたところ、およそ10人から、子供時代に大切に読んでいた絵本を中心に60冊が寄せられました。

野村さんは、これらの本を教育委員会を通して旭川と近郊の小中学校に寄付します。さらに6月末からは地域の幼稚園で英語絵本の読み聞かせも予定しています。野村さんは「世界には肌の色や言語の違う人がたくさんいます。英語絵本が、世界に目を向けるきっかけになれば。自分自身もこの活動を通して世界の問題を考えられる人間になりたいです」と話しています。

今回のCFの目標金額は5万円。集まった費用は、オーストラリアからの運賃の立て替え代と、バララット高校へのお返しとして日本語絵本を送る際の運賃に充てられます。寄付はCFサイト「Yellz(エールズ)」で、6月30日(日)まで受け付けています。問い合わせは同校の教頭または教諭の八木さん(TEL：0166-51-3220)へ。