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- 狩猟歴9年。10月1日の狩猟解禁から日の出と共に車で出発し、カモを仕留めてそのまま出勤するというタフガイ。最近は特殊小型船舶を取得し、水上バイクにも挑戦中
さんろく街で、多彩なコンセプトの飲食店を展開する株式会社町家代表の吉尾正幸さん。グループの経営を切り盛りしながら、日本ソムリエ協会認定のシニアソムリエとして、今夜もお客さんと料理をつなぐ一本をサーブします。
パブやカクテルバーを経営していた20代のころ、お酒の研修のため仲間とヨーロッパに行った時、一本のワインと出逢います。〝フランスワインの女王〟と呼ばれるボルドー地方の「ラグランジュ」。80年代に日本のサントリーが買収してから、ブドウ樹の植え替えなど抜本的な改善を行い、飛躍的な品質向上を遂げた近年注目のシャトーです。
「百聞は一飲にしかず」。ソムリエとしての知識より先に、その味でワインの虜になった吉尾さん。インターネットなどない時代。どう勉強すればよいかも分からない中、「世界の名酒辞典」を参考書代わりに、ほぼ独学でソムリエの資格を取得しました。
「ワインバールイーズ」を開業したのは2004年。「当初、旭川ではワイン専門店は難しいだろうと考えていました。だからメニュー構成も半分はワイン以外のものを用意して」。ところが予想以上にワインとチーズに関心を持ってくれる人が多く、約10年間、その楽しみ方を誰にでも分かりやすくエスコートしました。この間、旭川のデザイナーズレストランの先駆けとなった「新和食町家」を開業。コンセプトはがらりと違いますが「味覚、空間、体験として満足してもらえる店づくり」は共通する信念です。
3年前にオープンした「ビストロわいん家」は、そのひとつの集大成であり、大きな挑戦でもありました。旭川にはない価値観を創造し、お客さんに、そしてこのまちに還元する。地元の高級家具を入れて、タモ材の一枚板のダイニングテーブルを造作し、あえて上質で特別な空間を演出したのもそんな思いから。「でも3000円のセミコースもあるって知ってほしいな(笑)」。