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- 何を食べてもうまいと評判のメニューは生、天ぷら、フライと多彩。「それぞれに適した、タイプの違う牡蠣の使い分けがおいしさの決め手」と野原さん
牡蠣の店は、何といっても生牡蠣がおいしいことが基本。そんなポリシーを掲げ「旨そうな牡蠣は、牡蠣の顔を見れば分かります」と野原さん。頑固な職人気質と思いきや「ようやく、というのが正直なところ。まだまだそんなレベルです」と至って謙虚な一面も。
牡蠣は厚岸からの選りすぐり。長年付き合いのある漁師から届きます。殻の形状、感触、香りなど、一級品を多く手にしてきたおかげで良い物に目が利くようになったと言いつつも「今でも牡蠣を剥く度に初心を忘れないよう努めている」と、入荷のたびに一つひとつ、品質確認を励行。
さらに、時には料理を提供した相手に「どうですか」と、牡蠣本来のおいしさが伝わっているか伺うなど、とかく丁寧な仕事ぶり。「そうすることで仕入れ先からも信用が得られ、より良いものをお客様に提供できるようになる」と、専門店としてのルーティンを淡々とこなす毎日だそうです。
食品卸の営業職から一念発起。見様見真似で始めた店も15年目。話を伺っているうちに、ある興味が湧いてきました。これまで料理した牡蠣はどの位の数になるんでしょう。殻付き牡蠣、剥き牡蠣合わせて1日平均100個位かなと野原さんの言うデータを基にざっと計算してみると1年で約3万個。15年だと数十万個に。「へえ、そんなになるかぁ。というか、それだけやったんだなぁ」と感慨深げな様子。そして「永く変わらず、専門店として漁場直送のおいしさを届けたいと思っています」とも。
ちなみにご当人、子どものころから牡蠣酢が好物。なるほど、やはり生が一番ってことでしょうか。