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あなたのまちに住んでいる、とってもステキな先輩たち。
9月17日は 「敬老の日」 です。あらためて、リスペクト♡
絵手紙で、日々の思いを軽やかに
東神楽町 永沼喜一郎さん(84)
10年ほど前、町内の絵手紙講座に参加したのがきっかけ。トマトや桜、ニワトリなど、日常見かける季節や旬のものがモチーフです。「上手に描こうとしないこと。下手でもいい」という講師の言葉がお気に入り。大胆に、ときにゆるく描かれる水彩画に添えた一文が温かな気持ちを生んでくれます。
5月には町内のギャラリー喫茶で初の作品展を開き、旭川大学で絵手紙の授業も行いました。「最近は墨絵にも興味があって、好きな犬や猫の絵も描いてるよ」。
重ねてきた70年の空気感
和寒町 細野八重子さん(89)、弘さん(90)
日用品やお酒、たばこ、お菓子などを扱う細野商店。近くに病院があるため、お年寄りもよく立ち寄ってくれる場所です。地域の方が「元気にしてる?」「身体こわさないようにね」と声を掛けてくれるのがうれしいと話します。「息子たちが米寿のお祝いをしてくれたとき、100歳まで頑張って!なんていわれたけどね」「いやぁ、いつまで続けられるか」。ふたり顔を合わせてにこにこ。
仲間と過ごすのうれしくて
富良野市 星野富美子さん(95)
週に一度、地域福祉センター「いちい」に通う富美子さんの日課は、毛糸タワシを編むこと。「家にいても何もすることがないからね、楽しみを見つけようと思って。手の運動にもなるし」。完成した作品は同じ施設に集う仲間にプレゼント。「喜んでくれるのがうれしいのよ~。みんなと過ごすのが健康の秘訣」と教えてくれたとおり、みなさん本当によく笑い、歌い、体操も元気いっぱい。実は富美子さん、ここで味わえるクリームメロンソーダが大好物なんです。
人生の軌跡を描く版画の世界
士別市 小池暢子さん(81)
35歳から1年をローマで過ごし、その後14年間、パリで銅版画の制作に集中した小池さんの作品は、幻想的な空気感の中に芯の強さを秘めています。
東京の美大で学び、東京五輪で国立競技場のモザイクアート制作に関わったことで、あの岡本太郎さんとの交流が始まりました。「日本を、自分を知るために、海外に出てみるといい」と岡本さんに勧められヨーロッパへ。パリで確立した技法は、一つの版にすべての色を乗せて刷り上げる独特なもので、繊細なエッチングの跡と意図せず交じり合うインクが微妙なニュアンスを生み出します。
50歳で士別に戻り、ギャラリー「絵音(えね)の館」をオープン。絵を描く以外の仕事を考えたことすらないと言う小池さん。今も創作活動を続けています。
ひ孫ほどのちびっこに慕われて
上川町 渡部義一さん(83)
もちろん、野球少年でした。上川役場に就職してからも野球部に所属し、全国大会に5度出場。定年後は町内の少年野球チーム「上川大雪クラブ」の代表に就任、小学1年から3年の指導も務めています。「子供たち、お母さんたちからエネルギーをもらいますね。気持ちが若くなる」。
日課はストレッチと腹筋、そしてできるだけ英語の文章に目を通すこと。「上川が、子供たちの声がいつも聞こえる町になるのが私の夢です」。
毎年恒例、ヨーロッパスキーツアー
名寄市 富井弘さん(80)
長野県・野沢温泉で育ち、100人規模のロッジを営みながらスキースクールの校長として活躍。還暦を区切りにのんびり過ごそうと雪がたっぷり降る名寄へ。ところが、並々ならぬ滑りを見た地元のスキーヤーに熱望され、ここでもスクールを開校することに…。
若い頃、日本有数の「杉山進スキースクール」の分校長を務め、ヨーロッパ各地で指導法と技術を学びました。「言葉なんてわからないから先々でガールフレンドを作ってね、身振り手振りでいろいろ教えてもらったよ」となんとも豪快。
現在も年に一度は10日間のヨーロッパスキーツアーを行っています。飛行機、汽車、バス、タクシー、宿など、すべて自分で申し込むという、まさに行動力の人。
気力、体力、鍛錬あるのみ
愛別町 鈴木兼信さん(85)
表千家茶道教室を主宰。北海道護国神社で5流派が顔を合わせる「霜月茶会」に毎年参加しています。昨年自ら運転免許証を返納しましたが、「足があればどこへでもお茶をたてに行くよ!」とパワフルそのもの。
それもそのはず、鈴木さんの一日の始まりは、朝4時起床し掃除、ラジオ体操、木剣500回と懸垂、それからお茶。「湯が沸くまでは腕立てもする」んだとか。「お茶は精神統一、そして臨機応変」と、35歳で始めた茶道を今なお追求しています。
姿勢も美しいでしょ?
比布町 進藤婦美子さん(89)
40歳の頃、町内にダンスサークルができると知って、じゃあ試しに…と参加してみたところ、すっかりフォークダンスのとりこに。「頭も使うから、楽しくって健康にもいいの。町の文化祭に出演するのもやりがいに繋がっているのよ」と進藤さん。気持ちも華やぐ鮮やかな衣装に身を包み、プロポーションを維持するため?「甘いものが大好きなんだけど、健康のためにも控えているの…」とかわいらしい頑張りを教えてくれました。
5年号制覇へ、旭川の最高齢さん
旭川市 前東ヨシさん(110)
旭川で1番、北海道でも5~6番目に高齢という前東さんは、市内の介護施設サニーヒルで暮らしています。着替えや歯みがき、車いすでの移動もできる限り自分でこなし、毎日食事もしっかり食べています。「そりゃあ好みじゃない日もあるけど」と笑う前東さん。
若い頃は裁縫学校に通い、教員だったご主人の転勤に合わせて各地で教室を開くほどの腕前でした。7人のお子さんに恵まれたことで、少しでも家計を助けようと一生懸命だったのです。
ご主人の退職を機に旭川に移住し、そこからは手芸や家庭菜園をのんびりと楽しむように。「最高齢だとかは考えたことはないです。ただ夢中で生きてきただけ」。明治から、来年変わる新年号を合わせて5年号の制覇まで、まもなくです。
やっぱり、声がご立派だもの
剣淵町 柴田宣雄さん(91)
本業は真証寺の住職。けれど、やるからには先生を目指す!と趣味で始めた詩吟に向き合ってきました。昭和40年に岳風会士別支部に入門し、49年に師範に。現在は剣淵吟詠会の宗師を務めています。「自分がとことんやるってことが文化の普及に繋がると思ったし、中途半端にしないのがモットーなんだ」。詩吟も民謡も大好きなカラオケも、そして僧侶としても共通する「お腹の底から声を出す」基本が健康の秘訣そのものと笑います。
好奇心が旺盛なの
当麻町 滝本美代子さん(88)
30歳で当麻に暮らすようになった滝本さん。貸本と駄菓子の商店をオープンしました。その後も、おもちゃを販売したり、最終的には手芸店として今年3月まで一人で切り盛り。「かつてはまわりの商店も活気があって、子供もたくさんいたのよ。子供会ではうちの駄菓子をよく使ってくれてね」と振り返ります。
趣味の手芸は50年選手。「あとは琴を習ったり、コーラスグループにも所属しているの。これからもやりたいことがたくさんあるのよ」。
リビングでニジマスが泳いでる!
東川町 庄内孝治さん(81)
退職後、山の中に別荘を手造り。6年がかりで完成したのは、まさかの室内に池がある3階建て。
リビングの一角に湧き水を引いた池には、ニジマス18匹がす~いすい。「水が流れる音や魚が跳ねる音って心が安らぐ。水がいいから、魚も生臭くなくておいしいんだ」。毎日自宅がある市街地から通い、餌やりや池の掃除、薪割り、大好きな野球とゴルフの素振り…と充実のスケジュールです。
昭和32年発足当時に入隊した東川町山岳救助隊では現在も隊長を務め、古希の野球チームで監督、選手としても活躍。写真甲子園の時期には学生のホームステイを受け容れるなど、まちづくりにも積極的に協力しています。「今の暮らしがあるのは生まれ育ったこの町のおかげだからね」と恩返しの気持ちです。
ガンプラ好きも継いでるね
深川市 安岡宏さん(84)
「ホビーショップヤスオカ」はまち唯一のおもちゃ屋。前身は、学校教材や木製パーツを組み立てて飛行機や船を造る「ソリッド」を扱うお店で、プラモデルは昭和40年代から販売するように。「今は40~50代がメイン。500円玉を握りしめた子供が来ることもなくなって、少しさみしいよ」。
今、店頭に立つのは2代目の息子さん。「私はおもちゃが好きでおもちゃ屋になった訳じゃないけど、ガンプラ全盛期は熱中したね。息子も大のプラモデル好きに育っちゃった」。
ハワイで走って15年
美瑛町 尾形明男さん(81)
2000年から自転車を始め、ハワイの「ホノルルセンチュリーライド」に連続出場している尾形さんは、日に焼けた体に長めの白髪を結ったダンディーなライダーです。
走るコースは毎回最長の100マイル(160キロ)。試走では仲間のしんがりを務めます。今年もエントリー済みですが「体もきつくなってきてね。参加は迷ってるんだ。お世話になった人たちへのあいさつ周りがメインかな。…でもやっぱり血が騒いで、自転車借りて出ちゃうかもね」。
この場所は宝物よ
中富良野町 内堀恵子さん(80)
林に佇むこの家には、電気なし水道なし。「ランプは5個くらいあるかな(笑)。でも、さすがに冬場は厳しいわね」。東京・銀座で手芸店を営んでいた内堀夫婦は、いつか大好きな北海道に住もうと約束。9年前、その夢を叶えました。
とにかく行動的な恵子さん。今年は町内の盆踊り大会に女性7人で出場しました。「揃いの衣装をこしらえて、楽しかった~。うち電気ないから、ガス台に鉄製アイロンのせてシワのばしたり(笑)」とあっけらかん。
好きな騎手は武豊さん
上富良野町 重綱きみ子さん(101)
昭和15年、重綱商店を開業し、75年に渡って営業。自衛隊の演習場が近くにできると、毎日多くの自衛官が買い物にやって来て、休みの日はお子さんたちと遊んでくれたと振り返ります。
新聞は毎日目を通し、テレビのスポーツ観戦も大好き。「道内のチームだからね」と一応日本ハムを応援。先日の高校野球では秋田・金足農業に夢中でした。実際に馬券を買ったことはないけれど、競馬も予想しながら楽しんでいます。
みんなを笑顔にしちゃうよ~
鷹栖町 中村廣司さん(88)
ぷくっと膨らませた風船が、見る間にウサギとヒヨコに。家庭置き薬の販売業を生業としていた中村さんの必殺技です。お宅にこの子たちを置いていかれたら、ファンにならざるを得ませんね。町内の子供向け人形劇団体でもその技を生かし、ついたあだ名はもちろん「風船おじさん」。
もうひとつの特技は皿回し。老人会や保育所などで披露して喜ばれています。「人と会って話すのが元気の源。とくに子供たちと関わることが生きがいだね」。