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- 魚の「旨み」に特にこだわる水越さん。「お店に来た時に一番おいしくなるよう、漁師さんとは締め方や輸送方法までしっかり相談しながら発送してもらっています」
若いころは金髪にスカジャン。素行不良でとんでもなくひねくれていたという、豊岡の小料理屋「幸せごはん 夢いち」を切り盛りする水越友亮さん。
札幌で生まれ育ち、多感な青春時代を過ごしました。高校は中退。夜な夜な仲間たちと遊び歩く毎日でしたが、目先の食いぶちを繋ぐために始めた焼肉店やレストランでのアルバイトをきっかけに、料理人としての人生がスタートします。
当時の厨房内は水越さんと同じく血気盛んな人が多く、衝突することも多い日々でしたが、数年後には調理全般を任されるようになりました。ある日、レストランでその日最後のお客さんだった男性が、食後に近づいてきて「これ君が作ったのかい?ありがとう」と声をかけられます。「今まで人や物を傷つけてきたその手で、初めて人を感動させることができたじゃないかって先輩に言われて。恥ずかしくて素直には受け止められませんでしたが(笑)、今思うとそれが料理人としてターニングポイントになっていたのかもしれません」と振り返ります。
縁あって旭川に移り、32歳で立ち上げた自分の店。夢いち最大の魅力は、年間で300種類以上を扱うという「鮮魚」です。そのほとんどを全国各地の漁師から直接買い付けています。提供方法も独特で、その日仕入れた魚をそのままの姿でバットに並べて卓上に出し、食べたいものをお客さんに選んでもらってから調理しています。
日本酒の唎酒師資格を持つ妻の久美子さんと共に「季節ごとに旬が移り変わる日本。旬魚に最も合うお酒のペアリングを日々提案しています」と話します。