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- 9年の会社勤めの後、5代続く家業の農家を継ぐことを決心。昨年、自分でジンジャーエールを作りたいというお客さんの声を受けて初めて栽培したショウガは、すぐに完売。今年は自分でもジンジャーエールを作ってみたいと張り切って栽培中!
経営的な感覚を学ぶ実践の場にと、東神楽町に2年前にオープンした八百屋「ハル・マーケット」。同町の若手農業者らが中心となって立ち上げた法人が運営し、堤泰樹さんはその代表を務めます。
八百屋を経営してわかったのは、自分たちの野菜がおいしいと客観的に認識できたこと。「野菜に囲まれた環境が当たり前過ぎて、見るのもイヤってこともありましたし、正直農家の男たちは野菜食べない人も多かったですね」と笑いますが、今は喜んで買ってもらうために自分たちで意識的に食べるようになりました。
店頭でのコミュニケーションを大切にしています。「新鮮だった」「味が濃かった」という声や、「こんな食べ方してみたよ」、さらには「子供のおつかいの練習になりました」といったほのぼのとしたエピソードまで集まりました。
必要な分だけ、鮮度のいいうちに購入してもらいたいと取り入れた野菜の量り売りは、高齢の夫婦だけの世帯や離乳食を作るお母さんたちに特に重宝されていたことも発見のひとつです。さらに、これまでは廃棄するしかなかったラディッシュの葉をうさぎの餌用に購入したいというお客さんも現れ、「予想をしていなかった野菜の買い方」も見えてきました。
「これも勉強」と意欲的に新しい野菜の栽培にも取り組み、これまで米や水菜を中心に栽培していた堤さんが昨年挑戦したのは、ビーツや落花生、エッグズッキーニなど多彩。「これまでは親がやっている野菜作りを継いで、同じことを繰り返していればやっていけたのですが、これからの時代は、いかに売れる野菜を作るかが大切」と話します。
消費者という出口から考えた店づくり、野菜づくりは、新しい農業の可能性を拓いていく切り口となるに違いありません。