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- 「10月にまたはしご酒イベントをやりますのでぜひ」。同店では炭火でじっくり焼き上げる鶏の「もも焼き」やチーズたっぷりの「オムレツ」など、和も洋もしっかり学んだ伊達さんだからこその料理でもてなします
桜の花びらをあしらったちょうちんが通りを彩る、旭川市3・4条通の5丁目界隈。歩道橋から1本に伸びる通りの一角で、伊達さんは居酒屋「伊達銀次郎商店」を切り盛りしています。
外食の機会が多かった高校時代、将来は居酒屋で働きたいという憧れを抱きます。そこで掲げた目標が、30歳になるまでに自分の店を構えること。卒業後すぐに市内の老舗ホテルに就職し、5年ほど洋食を担当してから、居酒屋では和食の修行も積みました。「仕入れや店の経営にも携わっていたから、これなら自分でもやれるかな」と、まさに目標としていた30歳の年に、晴れて独立を果たします。
経営者となった伊達さんが感じたのは、自店がある「通り」の寂しさでした。「5丁目には歴史や個性のある良いお店が多いのに、何だか暗い感じがして」。それぞれ常連客だけが足を運ぶような状況に地域全体でPRできないかと、伊達さんが各店の店主に呼びかけて、親睦団体「酔桜会(よざくらかい)」を2013年に立ち上げました。
「宵(酔い)に華を添える」というテーマのもと、まずは通りそのものを明るくするためにちょうちんを設置。また会員店マップの作成やSNSでの情報発信なども積極的に行っています。翌年には「酔桜はしご酒」がスタート。「風情漂う名店の味をリーズナブルにお試しできる」と話題になり、年2回の開催時にはすぐにチケットが売り切れてしまうほどの人気イベントに成長しました。
メンバーとは今でも月に1回「会合」という名目で集まって飲むという伊達さん。イベント参加者が新たな常連客となったり、日ごろから各店をはしご酒してくれたりと波及効果も高く、「少しはこの通りのためになったかな」。