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- お母さんを手伝う日々の中、簡単に作れる麻婆豆腐の素の存在を知り「おいしくて、それからずっと麻婆好き」に。今も外食して食べたいと思うけれど、麻婆といえば孔ちゃん、とのイメージが付いてしまったため注文しづらいそう…
居酒屋さんだけど、とにかく中華のメニューが人気。専門店もかくやというこの腕の持ち主は西野孔二さん、通称“孔ちゃん”です。一見、強面のお兄ちゃん風ですが、びっくりするほど人懐っこくて全開の笑顔がなんともキュート。ちょっと長めの赤いあごひげがチャームポイントです。
旭川市内のホテルや札幌の中華料理店で腕を振るったのちに独立、今年10周年を迎えました。使うのは「気持ちの入った食材」だけ。たとえば麻婆豆腐では、東川町の宮崎とうふ店の豆腐を使っています。一生付き合っていける豆腐屋さんを探す中でこの店の昔ながらの手作りの味を知り、何度も店に通ってようやく取引ができるようになりました。「作り手の思いがこもった食材ってちょっとお値段は高いけど、やっぱり味が素晴らしい。一度いい食材を触ってしまうと、料理人として使い続けたくなっちゃうんだ」。もちろんほかの食材にも一つひとつアツーい出会いの物語があって、ホームページで生産者の顔写真入りで紹介しています。
ところで、この愛すべき“料理ばか”気質はいつ、どうやって培われたの?「父が早くに亡くなって、母さんが一生懸命働いて僕ら兄弟を育ててくれた。朝3時半に起きて、朝と夜のごはんをまとめて作ったりしてたね」と孔ちゃん。「手伝うと、できたてのご飯をほかの兄弟よりちょっと多く食べられたんだ」と懐かしそうに振り返ります。心に蓄積した温かな家族のひとときが、おいしい料理と幸せな時間をイコールで結びつけているようです。
いまの目標は、人手不足で中断してしまったランチ営業を再開すること。手間がかかる鶏白湯スープを取るのが大好きという孔ちゃん、こっそりと「ラーメンのまち旭川に、中華そば文化を根付かせたい!」と野望を抱いているのです。