1. ライナーウェブ
  2. ニュース&記事
  3. おでかけ
  4. ハーレイ・クインの華麗なる覚醒

華麗に覚醒してからが面白い

ハーレイ・クインの華麗なる覚醒

この記事は最終更新日から1年以上経過しています。
内容のー部もしくは全部が変更されてる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。
©2019 WBEI and c&TM DC Comics

地味な印象のDCコミック系キャラクタ。中でもこのハーレイ・クインはバットマンの敵であるジョーカーのパートナーであり恋人、という位置づけ。キャラ位置からして地味さは否めない。前作『スーサイド・スクワッド』から3年あまり。待望していたかどうかわからない続編なのだが、ジョーカーの恋人だったはずのクインは、なんと破局してしまったのですね。本作はその破局後のお話。

この映画、前半が致命的に面白くない。前半はあえてもったいぶった演出になっていて、少々イカレ気味のクイン自身が思い出しながら語っている、という形式で時系列を崩してある。重要なところを飛ばして話を進め、「そうそう、なんでこうなったかというと」という感じで巻き戻る。これが完全に逆効果で、途中で見るのをやめそうになるほどに面白くない。

が、しかし。中盤からクインのバトルシーンが登場するとが急に面白くなる。変な時間操作の演出もなくなり、後半はかなり面白い。ストーリーはとっくにどうでもいいことになっているけれど、クインの格闘は美しいし、途中から仲間になる連中もかっこいい。

一番の見どころは変態を演じているユアン・マクレガーがものすごく変態っぽいところ。(映画ライター・ケン坊)

「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒」公式サイト

ケン坊がさらに語る!WEB限定おまけコラム

この記事には映画のネタバレが少々含まれているので、まだ映画を見ていない人はその点をご承知おきの上で読んでください。

もっと読む

映画館で映画を見ることのメリットの一つとして、「せっかく劇場にいるから最後まで見よう」と思える、というのを挙げたい。この作品、もし自宅でディスクなどで見ていたら途中で見るのをやめたかもしれない。そもそも『スーサイド・スクワッド』が微妙だったところへ、そこからさらにハーレイ・クインだけを取り出してスピンオフ、という話が聞こえてきて、「大丈夫なのかそれ」と思っていた。そして本作。始まった直後、「ああ、やっちまった…」と思った。そのぐらい面白くない。

『スーサイド・スクワッド』のときに書いたものを見直してみると、「イキきれてない」ということが書いてある。まさに。本作の前半でもそれと同じことを感じた。イカレたキャラクタを描いてちょっとブラックなネタで笑いを取ろうとしているのだけれど、イキきれていないので笑えない。ブラックがブラックジョークとして響ききらず、嫌悪感を残す。加えて、たいして効果的でない時間操作が行われ、勢いがスポイルされる。

特にひどいのが、クインが警察署に乗り込んでくるところ。だらけた展開がこの警察署のシーンで盛り上がるのに、いい感じになってきたところで、「なんでこうなったのかというと」という感じで別の時間軸へぶっ飛ぶ。このスポイル感はほとんど腹立たしい。おそらく自宅で見ていたらこの辺で「もういいや」となった気がする。

しかし。ここでやめてはもったいない。回想によるつじつま合わせが終わると一時停止した警察署のシーンに戻ってくる。「再開」。ここで再開した後、この作品は急に面白くなる。

警察署の続きのシーンあたりから、クインのバトルシーンはとても良い。美しい技のキレ。武器としてチェーンソーではなくその隣にあったバットを持ち、これを彼女ならではの方法で使いこなす。唯一無二のバトルシーンなのだ。このあと、変な時間操作もなくなり、アクションシーンも増えてクインらしいクインが大活躍する。

クライマックスの遊園地のシーンは秀逸だ。登場した女性キャラクタが集合し、クイン曰く「女子会みたい」なノリでマフィアの軍団を相手に戦う。遊園地のブービートラップという仕掛けだらけのアトラクションを利用して、ちょっと他にはない感じのバトルシーンに仕上げている。そのあとのカーチェイスも最高だ。車で逃走する相手をクインはローラースケートで追いかける。

ラスト、後日談のようなシーンは、いろいろ片付いて平和が訪れた、というシーンなのにひどい歌詞の歌が流れる。この感じがハーレイ・クインらしい。終わり良ければ総て良しとはよく言ったもので、途中で見るのをやめそうになったことなどどこかへ吹き飛び、「けっこう楽しかった」という後味が得られた。とはいえこのシリーズがこれ以上続くことは無かろうなぁ。

関連キーワード

シネマの時間 バックナンバー

グラディエーターII 英雄を呼ぶ声
前作から二十四年。さらにひどいことになっているローマを舞台に繰り広げられるグラディエーターの物語。前作にも登場した皇帝の娘であるルシラは、前作の主人公だったマキ... (11月22日)
本心
AIやロボティクスの技術が発達し、自ら死を選ぶ自由死という制度がある近未来を舞台にしたある種のSF作品である。母親が「大切な話がある」と言い残したまま自由死で死... (11月15日)
破墓/パミョ
韓国からやってきたホラー・サスペンス。予告編を見たときの印象はそんな感じだったのだけれど、見てみたらそんなありきたりなカテゴライズでは語れない、想像を軽く超えて... (10月25日)
鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 真生版
昨年公開された『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』の本当の姿、真正版である。R15指定とすることで本来表現したかった内容を盛り込んだものだそうだ。この物語のおぞましさを描... (10月11日)
ビートルジュース ビートルジュース
ティム・バートン監督によるホラー・コメディということで、伝家の宝刀的な作品と言える。実は35年前の一作目の35年後を描いた続編でもあり、主要キャストがそのまま続... (10月4日)
PRインターネット広告掲載はこちら »

ニュース / キーワード

ようこそ、ゲストさん

メールアドレス
パスワード

※パスワードを忘れた方はこちら

はじめての方はこちら

アカウント作成

ライナー最新号

2024年11月19日号
2024年11月19日号
アルベロが東光に移転 コース料理を中心とした ランチを楽しめるお店に
紙面を見る

ピックアップ

注目グルメ
注目グルメ
定番から新作まで ライナーが今注目する お店の味はこれだ!
シネマの時間
シネマの時間
映画ライター・ケン坊が語る新作映画とそのみどころ
スーパーのお惣菜
スーパーのお惣菜
スーパーうまい!魚料理編
みらい農家
みらい農家
地域の未来を耕す人たちを紹介します
つくろう旬レシピ
つくろう旬レシピ
プロの料理人が教える 季節の食材を使った 絶品レシピをご紹介
ものぴりか
ものぴりか
ライナーが集めてきた 地元の素敵な品々を紹介します
不動産情報
不動産情報
不動産・リフォーム等 住まいに関する情報を公開中
クーポン
クーポン
お得なクーポンを公開中
お知らせ
お知らせ
お店・スポットの お知らせ
ラーメンマップ
ラーメンマップ
ラーメン食べたいなぁ そんなときは専用マップで探してみよう
開店・移転・閉店
開店・移転・閉店
旭川市・近郊エリアの新店や創業などの話題。情報提供も歓迎!
星占い
星占い
11/19〜25の星占い

ページの最上段に戻る