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内容のー部もしくは全部が変更されてる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。
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- 熟成し味わいを深める食材を好んで取り入れていて、原木生ハムもそのうちの一つ。「前回よりいい料理、いいサービスを提供することでお客様の再来に繋がる」と店そのものの熟成も進めています
取材中、突然マダムから「ニシン漬けよ」と差し入れが。あれ?ここってイタリアンのお店だったような…。「以前ご来店いただいたときに、好物だとお話ししたんです」と照れ笑いして、大事そうに漬物を受け取った黒部さん。
37歳の若さながら、飲食業のキャリアはもう20年ほど。ホールスタッフから始まり、店舗管理・マネジメント業務を経て、今はこの店でオーナー兼シェフに。両親が共働きで幼い頃から外食の機会が多く、お客さんの気持ちや希望に敏感になったと話します。店内は50席と広めですが、端々に目と心を配ることで居心地のいい雰囲気を作っています。「最近では二世代で来てくれる人が増えました。店を信頼してくださっているのかな」。差し入れが日常になるほど、お店とお客さんの距離が近いのも頷けます。
パテやテリーヌのように手数のかかる料理が得意で、今も新たに提供予定のスープカレーのスパイスを幾通りも調合中。ぽつりと漏らした「本当はシェフになるつもりはなかった」という意外なひと言は、いつでもお客さんを優先できるよう、厨房と一線を引きたかったのが理由です。「でもトータルで満足してもらいたいから、今後も未知の分野に挑戦を続けたい。目指せ三世代!」と今日も情熱を燃やします。