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内容のー部もしくは全部が変更されてる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。
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- 店は3月で10周年を迎えます。店内にはケーキ、焼菓子など常時100種類近くが並びます。チョコ生クリームを何層にも重ねた小麦粉不使用のチョコレートケーキ「コロコ」は開店以来、不動の人気メニュー
高校卒業後、「事務職よりも現場で働きたい」と選んだ菓子職人の道。最初は食材の下処理などで手一杯で、「志なんて立派なものはありませんでした」。ホテルパティシエなどを経て入社したロイズでは、新たに洋菓子部門の責任者を任されることになり、この時の経験が菓子職人としての姿勢の基本となりました。
例えば、スポンジの出来が悪かった場合、売り物にするために取り繕うことはせず、廃棄する。企業としては当たり前の事かもしれませんが、個人経営の菓子店で修行してきた椎名さんにとっては、驚きでした。売り上げの柱となる商品を作ることなどマーケティングの基礎も、この時に学びました。
独立時には、若いころに作った思い入れのあるチョコレートケーキを柱に据えました。商品名は、店の看板になることを願って「コロコ」と名付けました。
開業から10年。店は軌道に乗りましたが、札幌の菓子店時代にお世話になった還暦近くの先輩の「あと10年は現場で頑張りたい」という、生涯探求心を忘れない姿勢に感銘を受けました。そして「自分もまだまだ勉強」と気を引き締めます。いま、研究しているのはドイツ菓子。チョコレートケーキに続く柱として、新作が登場する日も遠くないかもしれません。