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まりのワイン探訪⑧
名寄に佇む最北のワイナリー

森臥~shinga~

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名寄市内に入り、更に国道40号線を北上すると、左手に見える山並みには雲がかかり始め、真っ白なヴェールがゆっくりと降りてくるようでした。まるで風景画のような姿を捉えつつ、目的地はそのもう少し奥。霧の中にとけていくような不思議な感覚で車を走らせると、霞の彼方にうっすらとぶどう畑が浮かび、建物の輪郭が鮮明になり…視界がひらけた途端、異国の地に足を踏み入れたかのような、およそ現実とは思えない幻想的な世界が広がっていました。

日本最北に位置する、森臥ワイナリー。
夏冬の寒暖差は60℃を超え、上川地方の中でも冷え込みが厳しい名寄市。酪農が盛んで牧草地が広がる弥生地区の一角で、2011年よりワイン用ぶどうの栽培をはじめ、2014年に初収穫。岩見沢10Rワイナリーでの5年間に渡る委託醸造を経て、2019年9月、念願の自社ワイナリーが稼働しました。

バッカス・小公子を主要品種に、現在は2ヘクタールに3,000本程を定植、シャルドネ、ピノ・ブラン、ゲヴェルツトラミネールといったヨーロッパ品種や、名寄山葡萄という在来種を含む9品種のぶどうを栽培しています。

迎えてくださったのは、竹部裕二さん、麻理さんご夫妻。11月の剪定が一段落ついたこの日、運良くお会いすることが出来ました。
麻理さん(同じまりさんで勝手に親近感)は名寄生まれ、もち米栽培を手掛ける水稲農家で育ちました。ワインがお好きで、道内産の生食用ぶどうから作られた白ワインが流行った当時はその味わいが大のお気に入りで「これは自分で作れないだろうか?」と思っていたそうです。周りにはワイン用ぶどうを栽培している人はいませんでしたが、富良野で作れるものは名寄でも作れるだろう、という農家としての感覚があり、結婚したらぶどうを作ってみようかな、と考えていたそうです。
裕二さんは埼玉県出身で大の日本酒好き。雪のない関東で育ち、農業を勉強したいと北海道へやってきた裕二さんは名寄での研修がきっかけで、麻理さんとの運命的な出会いを果たします。実は裕二さん、日本酒を飲むのが好きというだけではなく、酒造り全般に興味があり、日本酒醸造を学ぼうと旭川市の高砂酒造で一年間の修業を積んでいます。農業か杜氏か、どちらの道を行くか迷った末に農業の道を選んだのだそうです。
ぶどうを作りたいという麻理さんの夢を聞いた時、裕二さんはその先に続くワイン醸造まで繋がったものとして捉えたそうで、ぶどう栽培の夢はワイン造りへと発展し、お二人で育んでいく大切なものとなったのです。

栽培することが決まれば次は土地探し。旭川でやったらどうかという提案をいただいたこともありましたが、名寄で暮らすお二人にとっては現実的でなく、この地域で作るということが自然でした。そんな時、牧草地として保有されていた前の持ち主が話を持ちかけてくれたそうです。北風を防いでくれそうな山、その山との距離がちょどよく暗渠も済ませて水はけは万全、風通しも良さそう、といった好条件が揃っていました。何より決定打となったのはある種の予感のようなものだったのかもしれません。初めてこの地を訪れた際、麻理さんにはここで育つ葡萄の葉っぱが見えたといいます。実ったぶどうの果実は見えなかったものの、まだ何もない草地の上に見えたそれは、間違いなくぶどうの葉でした。裕二さんにも同様に南北の畝で生い茂る姿がはっきりと浮かんできたのだそうです。
お二人とも特に景色を優先して選んだわけではありませんでたが、夏は力強く輝きを増し、剪定を終えた晩秋は特に幻想的な雰囲気を醸し出し、春を待つ冬の静かな雪原は芸術的…詩の一編のように、季節を通して叙情的な美しさを見せてくれる立地は素晴らしく、実際に苗が育ち、完成した建物が揃った今、ずっとこの姿でここにあったかのような最高のロケーションとなっています。
「物事はあまり考えない、勘で決めるの」とおっしゃる発想力豊かな麻理さんと、ひとつひとつ積み上げ、堅実な裕二さん、そのお二人が納得できる、希望にかなった土地との出会い、これもまた運命的だったのではないでしょうか。

醸造においてはブルース・ガッドラブ氏、という師匠を持つお二人ですが、ぶどうの栽培においてはそういった存在はなく、裕二さんはぶどう栽培の指南書的な書物や、道内の資料、ワイン用ぶどうの栽培マニュアルなどを取り寄せて独学ではじめたそうです。ぶどうにつく虫や病気も知らないところからはじめ、どうやっても教科書どおりにいかないことに悩み、計算と数字が合わない時は電卓とにらめっこ。わからないことがあった際には、栽培家を尋ねて質問を繰り返しながら、ひとつひとつ学びを深め、実践を重ねていったそうです。多くの人に教えてもらい、幸運が重なり、重なり過ぎて運を使い果たしたのではないかというほど恵まれ、そして遂に出会えた師匠とのご縁があったからこそ、ここまでやってこられたのです。

実は竹部さんご夫妻にとって、現在の圃場は二回目。
当初から平坦な道のりではないと覚悟の上ではありましたが、ほぼ同じ数のぶどうを病気と凍害で失い、麻理さんはワインを持つことすら出来ないほど、悲しみに暮れる日々を過ごされました。休んでいた3年の間には裕二さんが怪我を負ってしまったこともあり、これはもうぶどうは諦めようと考えた時期もあったといいます。それでもやっぱりもう一度挑戦したい、好きなことをやりたいという思いが、小公子という品種に出会ったことをきっかけに再び動き出します。それはいちかばちかの賭けー森臥の象徴とも言えるべき二大品種の選定は、悩み抜いたうえでの結論でした。同じ失敗をしないよう、何が育つかよく吟味を重ね、山ぶどうの血をひいている小公子ならば寒さにも強いであろう、バッカスは北海道の冷涼な地域で育つ品種、ならば名寄の地にも適しているだろう、と、小公子は秋田、バッカスは山形より苗木を取り寄せました。

バッカスはワインがお好きな方にはお馴染みといえる品種で、シルヴァーナ×リースリングにミュラートルガウをかけて作られたドイツ系品種の白ぶどうで、日本では北海道を中心に栽培されています。

小公子は聞き慣れない方も多いかもしれませんが、山ぶどうの研究に生涯をかけたという育種家の澤登晴雄氏が輩出した山葡萄交配種で、ヒマラヤ、モスクワ、日本の山ぶどう色々と、欧州系品種といった多くの遺伝子を受け継いでいます。小さい実は糖度が高く味が濃い早生品種で、こういった規模で手掛け、単一品種で仕込みをしているのはここ森臥ワイナリーだけ。東北生まれの苗達はしっかりとこの地に適応し、よく育って立派に実をつけています。「随分と北に来たもんだな、まさかこんなこんな寒いところに連れてこられるとは…」もしぶどうと話せるなら、そう言われるかもしれませんね、と笑うお二人の、夢を実現させてくれたぶどう達に対する深い想いが、わたしにもたくさん流れ込んでくるようでした。

この冬はとても雪が多く、旭川では除雪に追われる年となっていますが、数年単位で気象を見ると、降雪が遅い年が続いており、特に昨年・一昨年は雪が少なく、ぶどうの樹を守るため根本に雪をかける作業に追われたところが多いといいます。上川管内の中でも名寄地方の冷え込み厳しさはかなりのもので、本格的な積雪を前に氷点下15℃を下回ってしまう日もあるほど。ぶどう栽培を始める前は、名寄と富良野、何が違う?と感じていましたが、各地の皆さんと情報交換をし、様々な話をしていくにつれ、雪解けや萌芽時期があまりに違い、本当に同じ道内でぶどうを作っているのか?!と思うようになりました。名寄はどんなに遅くても10月20日頃に霜が下りますが、他の地域と比べると驚かれたり話が噛み合わなかったり「全く違うじゃない」ということの連続でした。3月までの積雪量が同じでも、融雪が遅いため生育期間が短く、道内の一般的なぶどうと比べるとおよそ2週間以上の差異が生まれます。しかし、春に出遅れた分は夏に追い上げるのだそうです。さすが盆地ならではという暑さのおかげで7〜8月には立派に追いつき、霜に当たらない年には他の地域に遜色なく、生育の遅れを感じないほどです。
今思えば、この挑戦は無謀だったのかも、とお二人は振り返りますが、それ故に挑戦できたのだし、何も知らなかったからこそ実現できたのでしょうね、と明るく語ってくださいました。

冬の厳しい凍れの他、この地ならではの試練の一つに霜が挙げられますが、その霜対策というのは他のワイナリーではあまり見かけない、森臥ワイナリーならではの特徴的なものです。それは朝方の冷え込みを予測し、圃場内のあちこちにキャンドルを灯すという作業。主に春の遅霜の折に(時には秋にも)行われます。萌芽、展葉と生育するぶどう、花芽が出る時期に霜にあたってしまうと枯れてしまい、実がつかなくなる恐れがあります。もし実ったとしても糖度がのらなかったりするため凍らせるわけにはいきません。その年のぶどうを左右する大切な花芽をなんとしても守るため、炎のあたたかさでしばれから守るのです。一番冷え込む日の出あたりから逆算し、だいたい23時頃から火を灯し始めます。以前は60個だったキャンドルも300個に増え、この数に火を灯すとなると夜を徹しての大変な作業となります。基本的に裕二さん、麻理さん、お二人で行っていますが、人手があったとしても火を灯すだけで1時間。当然のことながらろうそくの火というのは一度つけるとそう簡単には消せないため、作業をしている人間に燃え移らないよう最善の注意を払いながら、しばれを迎え撃ちます。ある年には火力が強すぎたのか、ぶどうがすすけてしまったことも。炎でだめにしてしまったのではないか、と不安な思いでいた数日後、元気な姿へ復活した姿には心からホッとしたそうです。2020年度の小公子は春の遅霜と寒さにやられてしまい、二度のキャンドル灯で守ったたものの、相当ダメージを受けました。年によっては6月の初〜中旬に霜が降りるということもあるため、毎年ヒヤヒヤで気が休まりません。気候に翻弄される上に、とても過酷だということが窺い知れるのですが、迫力すらあるその現場とは裏腹に、写真や絵画で拝見する光景は出会ったことのないような美しさで、漆黒の闇に揺らめく明かりは神秘的ですらあります。ある時、必死の作業中に圃場から一歩離れたところで振り返った裕二さんは、あまりの綺麗さに目を奪われ足を止めたほど。この作業なくして森臥のぶどう栽培はありえないという、とても重要な工程です。

そう、この場面…森臥ファンならもうお気づきのことでしょう。ワインのボトルにあしらわれているのはまさにこの夜、このシーンを写し取ったものです。愛らしい赤いマントを纏う妖精のように愛らしい女の子、ぶどう畑に点在する燈灯、そのすべてを見守るように静かに輝くぽっかり浮かんだ月。
森の闇に誘われ、自らも静寂に包まれていくようなときめきに似た高揚感…初めてバッカスのボトルを手にした時、印象的なラベルの絵にとても惹きつけられたのを今でもよく憶えています。

森臥ワインの魅力をご紹介する上で不可欠なもののひとつ、エチケット。作者である画家の山本美和さんと、ワイナリー訪問に先駆け、お目にかかることができました。訪れたのは旭川で行われていた展覧会。会場の画廊にはおなじみのラベル原画から、ぶどうや圃場を描いた風景画など、独創的な世界観を表現された作品が溢れています。

実は麻理さんは三姉妹で、ラベルデザインを始めホームページなどアートディレクションを手掛けている美和さんは下の妹、三女にあたります。もともと絵を書くのが好きな少女時代を過ごしたという美和さんですが、こうして本格的に絵画に取り組むようになったのは麻理さんからのリクエストがあってから。ワイン造りとなったら重要なのはラベル、と考える姉夫婦の依頼で筆をとりました。初めて画材を買いに訪れたお店の主から言われた「目標を持って描くといいよ」というアドバイスを胸に、誰もが驚く集中力で取り組み、何枚も何枚も描いた後、納得のいく作品を生み出します。最初の一枚を描き上げた当時、美和さんはまだキャンドルを灯す現場を見たことがありませんでした。麻理さんから説明を聞き、そのお話からイメージを膨らませ、闇の色を実に素晴らしく再現したのです。以来、美和さんは精力的に活動の場を広げ、数多くの作品展で受賞をしています。これが画家としての道をスタートされたきっかけ、記念すべき作品となりました。
森臥ワイナリーのテーマを表しているロゴも彼女の作品です。「森」「人」「月」この3つのモチーフを組み合わせて形にしました。「森」は葡萄の葉が生い茂る様子、「人」は霜予防をしている麻理さん、そしてその夜を照らす「月」。このハーモニーは穏やかな色合いでタペストリーにあしらわれ、店内に大きく飾られています。

美和さんが実際にキャンドルを灯す夜を識ったのは作品誕生から2年後。カメラマンとして参加したその夜、あまりの迫力にとても驚いたそうですが、現在この原画をもとに作られたショートムービーも手掛けられました。ご興味が有る方は是非ご覧ください。
▶YouTube
麻理さんの真ん中の妹、次女の真希子さん。彼女も絵を描いたりお裁縫が得意で、店内で用いるテーブルクロスは彼女の作品です。今回はお目にかかれませんでしたが、一日だけのカフェをオープンする際のお料理も真希子さんが担当されているとのことで、まきちゃんシェフのプロデュースするメニューは訪れる皆さんに大人気。
それにしても皆さんとても多才!感性豊かで仲の良い三姉妹、ひとりっこのわたしにはなんとも羨ましい限りです。今年度は多くのファンが待ち望んでいた夏のイベント開催を見合わせましたが、コロナ禍の中で万全の対策をとって迎えた秋の販売会には、想定以上のお客様がワインを求めにやってきました。今後も春先3月、秋口11月の販売会2回を固定とし、時勢が許すならば畑が一番美しいという夏ならではの活き活きした樹々や、秋の収穫時期の姿を多くの方に知ってもらえるような催しも計画したいとのことです。購入可能な商品等についてはホームページなどで最新情報をご確認いただけます。ワイナリー見学は個別に対応できることもあるので、メール等でお問い合わせください。

昨年度新たに稼働した醸造所。裕二さんは畑の収量やぶどうの数などすべてを踏まえ、MAX値を算出してタンクの数など設備を整え、あとは秋を待つばかりー満を持してやってきたその記念すべき初仕込の際、森臥の畑は予想以上の大豊作でした。まさかの収穫量となり、仕込み可能な量の設定上限に迫る勢いだったのだそうです。ざっくりいうと前年度の倍、およそ2年分くらいの量!さすがの裕二さんも驚く嬉しい悲鳴。これまでは本数が少なく販売制限をしたり、すぐに商品が完売してしまったり、ということがありましたが、この調子で安定的に収量を増やし続けることができれば、より多くの方に森臥のワインを楽しんで頂けることになるでしょう。ファンには喜ばしい朗報です。
克服すべき「寒さ」という試練ですが、醸造の面では長所にもなります。それはワインの仕上がりにも現れており、例えばバッカス。一般的なバッカスのワインは甘みが感じられる中口で、とろりと感じるものがありますが、森臥ではあっさりした飲み口で、スッキリ軽やか。寒さゆえに現れるこの清々しさがいいのではないか、これこそが素晴らしい個性といえる、名寄ならではの味わいです。裕二さんにとってバッカスには、こういう風に行けばいい、という方向性が見えてきましたが、小公子はまだまだ悩みながら、どうやっていったら良いのか探りながら進めていきたい途上中。房ごと色づくのではなく、実ひとつひとつヴェレゾンが進みグラデーションが美しい小公子。うちが作るべき品種なのではないかと確信した出会いから10年。育成は勿論、醸しの表現法を考え、色・味・香りのバランスをどういったスタイルに持っていくか、これからどう成長していくか、今後の展開が楽しみです。

もちろん栽培面でも進化を続けています。元気なぶどうをよりよく育てるため、以前は気を配って摘房や摘粒といった選果をされていましたが、今はよっぽど元気がないということではなければ身を落としたりしません。この土壌はぶどうにとっては良すぎるところがあり、樹勢が強くなるのだそうですが、どんなにたくさん実をつけたとしても切り落とすこと最低限に抑え、病果や傷んだものにとどめます。あまり実を切り落とすのは樹のバランスを崩してしまうのかもしれませんし、また、霜や寒さからやっとの思いで守り抜いた大切な花芽を切り捨てることは忍びない…その愛情は痛いほど伝わりました。
じっくり増殖し「3ヘクタールに広げたい、それくらいが上限かな」と考えている裕二さん。師匠からは「難しいだろう…」とアドバイスを貰いましたが、今年は遂にピノ・ノワールを植えました。笑顔で無謀な挑戦を続けるご夫妻、それをまた面白がってくれる頼もしい師匠、あたたかく支えてくれる家族、森羅万象ーすべてがこのワイナリーを育んでいるのだと強く感じました。

「一年一作」ひと夏かけても一度の収穫しかできないぶどう栽培。単年作物で一年勝負のお米などとは異なり、永年作物の難しさと真摯に対峙しながら、秋の集大成に向けて毎日作業を積み重ねていくお二人。
ぶどうを作ること、ワインを造ることを諦めたことはあっても、この道を迷ったことはなく、ここに向かってやってこれたことが何より一番幸せなことだったと麻理さんは語ります。本当にやりたいことは諦めても力が湧いてくる、これはとある講演会での一節ですが、わたしにとっては麻理さんのこの言葉が、とても深く胸を打つものでした。
大切に見守ったぶどうを、味わい深いワインに育てていく、全てを受け入れ、心を尽くした先に待っている喜びは、何ものにも代えがたい宝物でしょう。

お二人はともにお話し上手で、掛け合いの間が見事。大変なご苦労をされたという体験談を伺っていても、まるで愉快な笑い話のように語り口が軽妙で、聞き手を魅了します。エピソードのひとつひとつがドラマチックで、痛快だったり、ハラハラしたり、笑いあり、感動あり、と、あっという間に時間が過ぎていきました。
素敵なパートナーである裕二さんと麻理さん。百戦錬磨の戦いをともに歩んできた同士のように、信頼しあう深い絆で結ばれていらっしゃるのだと感じます。
もしわたしが映画監督だったら…森臥ワイナリーの物語を撮りたいと、間違いなくメガホンを取ることでしょう(妄想ではスタートしています)。ロゴ誕生やブルースさんとの出会い、圃場のことなど、今回も紹介しきれないものがたくさん。いつか脚本化することを許される日が来たら、春はたんぽぽで黄色い絨毯のようになり、秋はシロツメクサでいっぱいだというぶどう畑の四季折々の姿を映しながら、もっともっとたくさんのお話を根掘り葉掘り伺って(その折には是非森臥のスパークリングワインをお供に)、お二人出会いからのラブストーリーを伺ったり、たくさんのお話をいつまでも聞いていたい、そして妹さんたちや関わった多くの皆さんも交えて、再度、念入りな取材を敢行したいものです。

出会うべくして出会っているーわたしは決してロマンチストではありませんが、森臥誕生のすべてにおいて、お二人の運命的なものを感じずにはいられません。
これからも続く森臥のストーリー。お二人が紡ぎ出すひと雫に触れることで、その一節に僅かでも参加することができるのならば、ワインを愛するものとして、お二人のファンとして最高の栄誉です。厳寒の地に訪れる芽吹きの季節、まもなく出会える小公子とバッカスの新しい春が待ち遠しくてなりません。


2019 Bacchus バッカス(辛口)
750ml アルコール11〜12%

名寄産のバッカス100%を使用した、初の自社醸造ワイン。
バッカスらしい花の香りやハーブを感じさせる芳香、
フルーティさに、冷涼な土地ならではのしっかりとした酸が心地よく
スッキリした味わいで凝縮感も楽しめます。
(無濾過・酵母無添加)

春の販売会が3月27日(土)・28日(日)、10:00〜16:00に開催されます。
販売予定のワインなどは3月15日頃ホームページにて公開される予定となっております。貴重な森臥ワインを手に入れるチャンス!どうぞお見逃し無く。


森臥~shinga~
ホームページ
〒096-0074 名寄市弥生674番地
TEL/FAX  01654-3-2400

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