「料理が注文前にくる」「カップ麺より速い」と数々の伝説を生む「ラーメン る~」。常連の顔を見れば何を頼むかわかる、かつてスナックのママだったひとみさんの“おもてなし力”のなせる業です。

本格的に飲食業界に飛び込んだのは30年前。当時経営していたスナックに客として来ていたAさんに「一緒に店をやらないか?」と誘われたのがきっかけでした。Aさんは自衛隊駐屯地に食堂を開店予定で、ひとみさんの持ち前の勘と手際のよさに惚れ込み、スカウトしたそう。以来、いまに至るまで、ひとみさんは屈強な隊員のお腹を満たす多忙な日々を送っています。そしてその傍ら、「夫と2人、老後にゆっくりやっていこう」と、4年前にこの食堂もオープンしました。

豚骨ベースにあっさり仕上げた自慢のラーメンは一杯650円から、と今どきめったにない価格帯。「おいしいって言ってもらえるのが、一番嬉しいからね」と手抜きは一切なし。既存のメニューに納得がいかなくなれば、食材やレシピの変更も惜しみません。

店には、スナック時代のお客さんがひとみさんに会いに訪れることもよくあります。「お客さんは財産。いろいろ教えてくれる先生だよ」と笑顔を見せる人柄に、30年の月日を超えて会いたくなる理由が詰まっていそうです。