
塩味やレモン胡椒、ラベンダー味まで、独創的な米粉のザンギシリーズが人気のとり丸亭は、2007年の開店から、理容師としても活躍する欣人さんと妻の真由美さんが切り盛りしてきました。
イベント出店も積極的にこなし、経営が軌道に乗った一昨年の夏。2号店のオープンに向け準備を進めていた最中に悲劇が訪れます。明日には開店準備が整うというその日、真由美さんが不慮の事故で急逝してしまったのです。
心の整理がつかず、気力を失った欣人さんは理容室も休業。「すべての事業をやめてしまおうかとさえ考えました」と当時を振り返ります。
そんな欣人さんを救ったのは、これまで二人が絆を結んできた仲間でした。工事や飲食業者、そして欣人さんの同級生の番匠さん。温かいサポートの数々に「妻と築いた大切な店は、絶対なくしちゃいけない」と奮い立ちます。
やがて2号店は番匠さんを店長に無事オープン。欣人さんも理容業の傍ら、本店で馴染みの客を迎え入れ、徐々に活力を取り戻しました。現在は調理オペレーションのマニュアルも作成。「目標は、店をフランチャイズ化すること。妻と作り上げたザンギを全国に広めることが、妻への最大の恩返しだと思って」。二人で描いた夢の実現に向け、笑顔で前を向いています。