旭川市春光の住宅街に今月、シャインマスカット専門の果樹園「旭川マスカットファーム」が開業しました。異業種から挑戦する代表の平田健二さんが丹精した自慢の味が、10月から地域に届けられます。

旭川出身の平田さんは、長く公務員として転勤生活を送る中、10年ほど前に国内有数の産地・長野県須坂市の直売所で、シャインマスカットに出合いました。その味を忘れられず、旭川の自宅の庭に苗を植えて栽培を始めたのが始まりです。

しかし寒冷地での栽培は一筋縄ではいきません。凍害で苗木は壊死寸前、病気の対策にも追われました。農家に話を聞いたり専門書を読んだりして、転勤先から数日戻っては木の世話をし…と苦労しながら試行錯誤を重た結果、昨年とうとう1本の木から250房、糖度18度を超える立派な実を収穫することに成功。「苦労して育てた分、もぎたての味は格別でした」と笑顔で振り返ります。

この感動を多くの人に届けたいと、今年から本格的な事業としてスタート。栽培地は自宅からほど近い、春光7条2丁目のゆるい斜面です。根の伸びを制限して成長を早めるポット栽培で、現在は24本の若木を育てています。「来年は1本あたり40房の収穫を目指すほか、再来年には希少なブラックシャインマスカットも収穫できる見込みです」と平田さん。

今年の収穫は、初代の木から採れる300房ほどを予定。今後はブドウの開花に合わせた種なし化処理や、摘粒(てきりゅう)、袋がけといった作業が待っています。旭川での収穫は10月初旬。園内の直売所で販売するほか、市内の青果店などでの取り扱いも予定しています。またカフェや菓子店への卸販売も検討しており、「興味のある事業者さんは、ご連絡ください」と呼びかけています。問い合わせは同園(Tel.090-8274-5445)へ。